黄梅戯『楊門女将』(1982)

d0095406_3231271.jpg 安慶市黄梅戯二団演出。宋代楊一門の将軍たちの話。明代文学「楊家将演義」がもとで京劇でもたくさん演目がありますが、ここでは楊宗保の妻で山賊出身の穆桂英♀と家長の余太君♀中心にストーリーが進行。楊門ものは人が多くて、近年、古装ドラマでも少年楊家将などがありますが見るの大変そう。舞台版、字幕は歌のみ。安徽電視台、82年3月。

もとになっている「楊家将演義」のあらすじはこちら。大変ややこしいです

・・・あらすじ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第一場/余太君の誕生日。楊宗保の訃報が届き、お祝いの席は悲しみに沈む。
第二場/朝廷では蛮族の侵攻を憂い御前会議が。おやじの歌唱合戦シーン。
第三場/楊家での宗保の葬儀。寡婦となった穆桂英が悲しみを切々と歌う。
第四場/男眷属が次々に戦死し、余太君と穆桂英が女眷属を引きつれ出征。
第五場/戦いに勝利した楊一門が帰還し、穆桂英が余太君に戦勝報告をする。
第六場/再び戦場にて、楊文広が活躍し敵軍を下す。ここの武技が一番派手(終)。

・・・・登場人物・・・・・・・・・・・・・・・・・
余太君...胡 静
 楊家のゴットマザー。名は余賽花で「太君」は尊称。死亡した当主・楊業の妻。この女優さんは笑い声が「イェヒャヒャヒャ」という感じで独特でした。老旦にありがちですが見た目けっこう若い。宗保の葬式で普段着なのはなぜ?老齢ながら元帥に命じられ、出征する。

穆桂英...董文霞
 楊宗保(余太君の孫、楊延昭と柴郡主の息子)の妻で楊文広の母。もとは穆柯寨の主。自分から宗保をナンパして(そして負かして!)結婚した女将軍。赤い衣装がトレードマーク。楊門ものでは「穆桂英挂帥」などで主役をはる。楊門第三世代の女性陣では一番目立つ。

楊文広...呉巧敏
 楊宗保と穆桂英の息子。童子姿。余太君のひ孫。でもちゃんと武装しており、父の宗保の葬式では弔問に訪れた皇帝に息巻いたりと血気盛んなにーちゃん。女優さんで武技はうまい。下記の女眷属たちに比べキャラ立ちしていて目立つ。楊門第四世代の主役だけあるか。

楊七娘...董学勤、楊八姐...方宝林、楊九妹...盧小桃、大 娘....呉小芳、
二 娘...周[女亜]、三 娘...江 輝、四 娘...何麗麗、五 娘...楊 麗、八 娘...満玲玲
 
 楊家の女眷属。一門の嫁もしくは未婚の娘。色違いなだけで識別不可。楊大娘は黒服なので寡婦?調べると長女の楊延琪、次女の楊延瑛が楊八妹・九妹で、董月娥(楊延輝の妻)や馬賽英(楊延徳の妻)もいそうですが、排行で呼ばれると私には意味不明。出征姿は艶やか。

柴郡主...劉広栞
 宋の初代皇帝の娘で穆桂英の姑。この人はあんまり戦わない。皇女だもんな。疑問なんですが皇帝の娘なのになんで「公主」じゃなくて「郡主」なの?

楊 洪...楊長江
 舞台で見たときは宗保の父「楊延昭」だと思ったがクレジットではこの人の名前だけ。いったい誰?これだけ同じ名字の人が並ぶと私にはもうお手上げです(あんまり興味もわかないし)。

宋仁宗...王同慶
 宋の皇帝、楊門の君主。目立たないけど。ガリガリすぎて威厳があまりないぞ。
 
馬 童....魯平公、董家林/馬係りの使用人(少年)。
太 監...閣根華、姜敏学、報 子....許海燕/宦官と通信係の臣下。宦官は女優さん。
番 将....王世輝、潘家慶、盛敏学、胡小松/名無し将軍たち。
番 兵....呉小 、楊源林、[にんべん児]慶平、周 可/下っ端の兵士♂。
女 兵....李珠国、許建平、王建文、盧亜男/女性兵士たち。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 楊門ものは自分の好みじゃないと痛感しました。人が多すぎてみていてクラクラする。愛国・国威高揚も、中原を侵す蛮族っていう漢族中心の発想も好きじゃないし(自衛は必要にしても)。と、文句ばかり出てしまいますが、戦闘シーンの華やかさ、武技のすばらしさ等はさすが人気演目。『碧玉簪』は黄梅戯ではまってるんだかないんだかわからなかったけど、楊門ものはぴったり。そもそも、今まで見た劇に限れば(楚劇、川劇、豫劇など)楊門ものは全てはまっていたので、中国演劇に共通する本質を備えた演目なのかも?長いしネタ満載でいくらでも舞台化できますし。京劇ふうで歌だけが黄梅戯曲が挟まるといった印象。
# by hungmei | 2009-01-24 03:30 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(1)

I Dream of Jennie シーズン1(オリジナル白黒版、1965)

d0095406_22471359.jpg  既にご紹介した「かわいい魔女ジニー」ですが、シーズン1(1965)は本来モノクロ放送。2002年にソニーピクチャーズからオリジナル白黒版と彩色されたカラー版DVDが発売(リージョン1)。実録魔法ものドラマの先発「奥様は魔女」のサマンサが良妻賢母型なら、こちらのジニーは間抜でトラブルを起こすドジっ子型。モノクロ版を視聴したところ、ジャケットはカラー版とまったく同じで違うのは色だけ。しかしカラー版→モノクロ版視聴という流れだと、制服、髪の毛、目の色、など心もとない。気のせいか彩色されたカラー版ではシーズン2以降よりベローズ大佐の髪の色が明るい気もしました。


シーズン1カラー版の紹介はこちら(エピソード簡介入り)

【シーズン1独自のオープニング画像】
パイロット版のためか、ドラマの前提説明のナレーション入り。


【シーズン2以降の定番オープニング画像】
ふつう「かわいい魔女ジニー」といったらこっち。


【近年の主演二人のインタビュー映像(70代位)】
70年にドラマ終了後何度か回想番組があり、二人のプロフィールにも放送記録あり。
ラリー・ハグマン プロフィール  /  バーバラ・イーデン プロフィール


【おまけ:2008年(予定)だったジニーの映画】
噂では頓挫したと聞いてましたが、youtubeで見つけたので張って見ました。
壷の持ち主は女の子みたい。ネルソン少佐は出てくるのか?やっぱり孫世代の話か?
(当時はyoutubeにあったんですが、その後削除されたようです)
# by hungmei | 2009-01-22 23:14 | 5雑感など | Comments(1)

黄梅戯電視劇『花好月圓』(2002)

d0095406_21524955.jpg  羅鋭曹山歌劇から『啼笑免家』の改編の現代劇。安徽電視台の2002年お正月特番(過去記事『鴛鴦配』もそう)、全2集。激しい花火と爆竹、獅子舞や派手な色彩、コテコテ伝統正月ムード満点。 「人好、人好、好在情感。酒好、酒好、好在香甜。過年過年、和和美美、香香甜甜。」のOP曲に、「やっぱり酒か!」と思いました。2001年特番『鴛鴦配』と俳優がほとんど一緒。現代の農村が舞台です。

・・あらすじ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 白家は農村東酒店を経営するお金持ち。もともと不仲の白玉貞♀と黄貴発♂はあるとき村民の面前で大喧嘩。白の娘たち(香香と甜甜)と黄の息子たち(大龍と二虎)は恋人同士で、二人のの喧嘩は村の噂の的。子どもたち自身も結婚のため奔走するが、内心、子どもたちの結婚を悪く思っていない白玉貞と黄貴発は和解する。そして結納の場が設けられるが、白家の跡継ぎが絶えるのを心配した白玉貞は一組は婿入りで白家に残るよう主張。黄貴発、子どもたちはそれに反発し結納はご破算。そんな中、白家の酒店に村に九岳県歌舞団を招いて宴会が開かれ、村民が両家の結婚について会議。結果、丸く収まり村は新年のお祭りで終。
・・登場人物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
白玉貞♀...江麗娜
 香香、甜甜姉妹の母。40代~50代?夫はいない。黄貴発と従来から不仲であったが、娘二人と黄家の息子たちは恋仲。そのため娘に黄家の人間と会うことをいったん禁止する。黄貴発と和解してから自分の娘たちと黄家の息子たちとの結納をするが、どちらかが婿入りして白家に残ってほしいと主張、孤立する。おかっぱボブ、真っ赤なハイネックセーターと農村のおばさん風味満点。この人も古装より若く見える。『鴛鴦配』では程夫人の女優さん。

黄貴発♂....程胚才
 大虎、二虎兄弟の父。50代以降?妻はいないよう。白玉貞と喧嘩し、息子に白家の娘との結婚をあきらめるよう求め、恋人との密会を覗いて犬の鳴きまねを披露(親がやってるかと思うと泣けるな・・)。外見はロマンスグレーなんだけど、言動がどうも間抜けなおっさん。白玉貞の求めに応じるつもりはなく、白家の娘二人とも嫁に来てもらう気満々。『鴛鴦配』では程大人。白もそうだが、内心は子どもたちの結婚を悪くないと思い、不仲の白とどう折衝するか画策する。

香 香♀...徐 君
 白家の長女で大龍の恋人。20代位。ピンクのハイネックにストレートロング姿は意外に綺麗。しっかり者のお姉さんで優美。それとは知らず、野犬がうるさいと覗き見する黄貴発に石を投げつけ、命中させてしまう。自身は黄家に嫁ぐことを希望するが、姉妹のうち一人は婿取りしてほしい母親(白玉貞)は納得しない。姉妹どっちか残ってあげてもいいと思うけど・・。

甜 甜♀...載 俊
 白家の次女で二虎の恋人。20代位。母を諌める姿はしっかり者だが、恋人に甘える姿はすごく子どもっぽい。現代らしく美容器具を二虎からプレゼントされていた。姉と同じく黄家へ嫁入り希望で、婿取りをしてほしい母親から認められない。

黄大龍♂...張 輝
 黄家の長男。この人と香香がバイク二人乗りで合唱する初登場シーンはは現代劇ならでは?香香と若干年齢が離れている気がするんですが、何歳くらいの設定?役者さんご本人は40代位のはず。意外にせりふが少なくて印象が薄い。料理が得意らしい。

黄二虎♂...李迎春
 黄家の次男。ナイーブな若者(笑)。20代位。いつも困り顔だけど、恋人の甜甜の前では甘甘。この人もあんまりせりふが・・。上二人のカップルに比べ、弟妹はバカップルで見ていて赤面しそう。『鴛鴦配』では男主人公の穆公子役の俳優さん。古装のときより若くみえる。

両頭忙♂...王 成
 二虎をはじめとする若者チームの友達。芸達者なのか何気に歌の出番が多い。都会にもよく出掛けるようで、二虎にいろいろと吹き込む。『鴛鴦配』では間抜けな皇族・朱燠然役だったが、ここではお節介な友人役。宴会ではMCを勤め、その後のお祭りでは一番騒いでいた。

售貨員...潘文慶、村民...汪育殊、陳麗、関陽、汪莱久、郭倍倍、呉燕成、李兆林
主題歌演唱...干青、陸川
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 民国期の話で大学生♂と庶民♀の悲恋『啼笑姻縁』なら知ってるけど、『啼笑免家』は初耳です。私は古装が好きなのでがっかりしたんですが、歌う姿を見ると越劇より黄梅戯の方が現代劇向きそう。古装でも下町の隣家の夫婦喧嘩聞いてるかと錯覚しそうなときがあるし。お母さんへの呼びかけが「娘」でなく「媽」、父が「爹」でなく「爸」なのが現代ぽいのか。バイクを室内においているのに驚きました。田舎の旧家というか、パソコンも携帯もあるけど、現代建築の家における調度やテーブル配置などが旧式っぽい。完全な洋風建築なのに、壁の絵が旧来の美人画だったり年画っぽかったり。

同一メンバーによるお正月特番(2001)古装劇『鴛鴦配』レビュー
# by hungmei | 2009-01-19 21:31 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(1)

何賽飛に関する思い出

d0095406_10351526.jpg  小学生の頃、女性監督の李少紅が撮った映画「紅おしろい」を見て、いかれた役の女優さんのファンになりすでに10数年。「何賽飛(ホー・ツァイフェイ)はいつも妾の役ばかり」というけれど、そこが彼女のかっこいいところ。 チャンイーモウ映画「紅夢」(1992)でも「ラスト・コーション」(2008)でも妾。それもひねくれて手を焼かされそうな妾。旧中国の話なのでいわば側室ですか。第二夫人以下、三とか四が彼女のベスポジ。密通が発覚して殺されたり、絶対良い目を見ないのも特徴です。変人役が似合う!実は越劇女優で、越劇では普通っぽい役も多いですが。

全く説明になっていませんが、懐かしさについ記事にしてしまいました。。
# by hungmei | 2009-01-14 07:33 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(12)

アルフ(1986-)、特攻野郎Aチーム(1983-)、ダラス(1978-)

アルフはシットコムで所さんの吹替えが印象的な宇宙人もののホームコメディ
Aチームはベトナム帰還兵の無頼による米国版仕事人みたいなの。
ダラスは12年間ロングランなのに日本でコケた泥臭い田舎の血族間相続争いもの

今日、テレビを見ていたら、アルフやっていてびっくりしました。
小さい頃、NHKの18時15分からシットコム枠があって、その30分を
とっても楽しみにしていたので。『天才少年ドギーハウザー』と
かも好きだったな。よく『フルハウス』やってた枠です。

ダラスは何で日本でヒットしなかったんだろー。すごく気になる。
家政婦は見た!みたいで面白いのになあ(もっと複雑か?)。
そして今はこれらのDVDが円高で安く買える。惹かれます。

特にダラスは最終シーズンあたりで、『かわいい魔女ジニー』でベストカップル
だったラリー・ハグマンとバーバラ・イーデンが、逆にライバル関係にある役柄
で興味あり。ケーブルで見たことはあるんですがよく覚えていなくて。

しかしダラスって田舎で石油掘り当てて財産をなした一族の話なんですが、
80年代のはやりか、このジャケット写真のダサさは何?(笑)気取ってポーズ
がはまらないよ。米国田舎ライフ満喫って感じなのに(オフィスは都会にあるけど)。

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# by hungmei | 2009-01-14 07:13 | 5雑感など | Comments(0)

テレビ朝日ドラマ『来来!キョンシーズ』(1986、台湾・日本)

(長文駄文ですのでご注意ください)

d0095406_1114341.jpg  DVDBOXで鑑賞。息をとめると気づかれないとか、もち米に弱いとか、お札おでこに貼ったり、たこ壷フィーフィーにスイカ頭にデブ隊長とか・・・。懐かしい。吹き替え苦手ですけど、このドラマだけは大好きだった。まあ台湾語・北京語バージョンってレアだし。今だとテンテン役シャドウ・リュウの美少女っぷりばかりプッシュされてて気持ち悪かったんだけど、見てみたら確かに犯罪級にかわいい。!

しかしストーリーは破綻してますね。収録の都合優先で順序を無視しテンテンの衣装と髪形が時間通りになってないの。そして諸悪の根源はキョンシーよりも主役の悪ガキ4人組の悪戯だから、こっちを監禁したほうが早そう。ベビーキョンシーはストーリーと全然関係ないし。キョンシー役の俳優さんは何人かいるんだけど「当時のスタントマンで誰かはわからない」とか。デブ隊長は西洋軍服着て拳銃を持っているから、民国期あたりの設定なのかなあ?

「キョンシー来る来る、今日も来る・・」かすかに記憶に残っていて、チビクロびいきの私は当時、女子人気だとトンボが一番てのにショックだった記憶が。アクションは一番だけどまっとうな性格過ぎて暗さがないんだもん。まあチビクロはうるさいし暗いし、基本的に奴が事件の発端かつ問題を拡大させるんだけど。しかし人はやたら死ぬわ残酷だわ、二言目には「金、金、金・・」(金おじいさんの道場は赤字経営)、今だと良い子の皆さんがまねしないようテロップ出すのかな。

スイカ頭は今だとイケメン俳優で芸名ジョニーなんで、この頃の太った姿はご愛嬌。基本的に全員胡散臭いけど、中でも未亡人のチビクロ母カエデを狙っている洪雲道士(ショウブラ映画にも出ている俳優さんだ)も好きでした。出てくる時自分で「洪雲、登場!」って言うし、目がヘン。お調子者だし。アクションうまうのもツボ。当時は気にしてなかったけど、カエデも結構アクションシーンがあって面白い(さすが映画のモミジ道士役の女優さんだ)。

そういやこのドラマを見て初めて「台湾」という国(地域)を意識したのも覚えてます。世界地図を見たら場所からして全然違ったし。金おじいさんが来日インタビューで日本語ペラペラだったのも当時はなんでかわからなかった。「市長の第三夫人」がいけすかない女で出てくるんだけど、「第三夫人」にすごくときめいたんですよね。当時。第三夫人、第三夫人・・て頭の中でエコーかかりました。化粧が濃くていかにも男に寄生するタイプでうっとり。
# by hungmei | 2009-01-14 06:06 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(1)

全米美人コンテストの映画

  写真は二つとも全米ミス・コンテストを題材にしたもので、「デンジャラス・ビューティー」の方は日本でも本国でもヒットしたと思います。たまたま両方好きで、かつ題材が一緒なんだけど、シリアスと娯楽で両極端な仕上がりなので面白いなあと思いました。

d0095406_1195747.jpg  「ビューティフル」は、大女優サリー・フィールド監督作品。結末だと「子持ちでもミスコン女王になれる」だけど、大事なのはミスコンではなく、もっと広い問題。「デンジャラス・ビューティー」は、サンドラ・ブロック主演だけあってとことんお笑い。こちらの方が「マッチョな男性/セクシーな女性」や「異性愛/同性愛」という二項対立がはっきりしてます。そもそも「ビューティフル」って主要人物に男が全然いない・・・。

d0095406_11101246.jpg  「ビューティフル」の方が堅くてその二項対立自体を問題にしているぶん複雑というか・・まあでも「デンジャラス」ではNY州代表がレズビアンとステージ上でカミングアウトしたり、テレビ局の女性スタッフが局側に「レズだとなんか問題ある?」と詰め寄るシーンと、良いところもある。カミングアウトが全部いいという訳でもないですが。

何故かテキサス州代表は両方に「高慢ちきなイヤな女」として出てきます。この二作しか見ていないけど、テキサス州はそんな位置づけなんだろうか。マイナー州と政治的・歴史的に強い州との確執が面白いです。あ、あと「デンジャラス」ではworld peaceとかbuatey pargentとか全米ミスコン用語が学べて、マイケル・ケインのゲイ美容評論家などキャラクターが多彩でほんと笑えます。
# by hungmei | 2009-01-14 05:09 | 5雑感など | Comments(1)

越劇電影『桐花泪』(1984?)

d0095406_20444811.jpg   杭州市越劇二団演出。桐江の銭源地(地名)を舞台に、家族の愛情と家制度の軋轢、お家騒動を描く暗い話。「映画」というより「特番ドラマ風」では?と思ったら、珍しくせりふ全てに字幕があり、それなりに凝っているのかも。本当の魚が出てきたり、美しい江南の山河の風景、木、などロケーションが豪華です。「縉雲仙都風景区」で撮影されたようで、背景だけでも見ていてうっとり。好青年が自堕落になって変わってしまうところが見ていて気分が悪いし、結末に至っては憤慨ものですが、単の美しさが際立つ作品。


・・・あらすじ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 桐花♀は善良な庶民で、夫の死後二人の息子を育てている。弟の二龍は学問をしており、兄の大龍と母の収入で家計を支える。大龍は実子だが、二龍はもともと貴族の金家の息子だったところ、戦乱の中行方不明になり、それを拾ったのが桐花。12年後ついに二龍の実母たる金夫人にそれが知れ連れ戻すよう使いを出すが、仲の良い家族で二龍は金家へ行きたがらない。じれた金家の使用人はどさくさで大龍のほうを金家に強制連行。ショックで桐花は病気になり、二龍に真実を話す。回復後、成人した二龍を連れて桐花は金家に赴き、金夫人に真相を話して二龍と対面させる。豪奢な生活に溺れこの事態に困った大龍は、自分の立場を守ろうと二龍を毒殺しようとするが失敗。誤って毒を飲んだ従兄弟の金虎が死に、父の金羅漢がそれを訴え二龍が獄につながれそうになる。そこで改心した大龍は自白し入牢。桐花は絶望し一人で故郷に戻り、二龍は金家に残される。終。

・・・・登場人物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
桐 花....単仰萍
 大龍、二龍の母。寡婦。織物で収入を得ている。実子(大龍)と継子(二龍)を分け隔てなく育て、明るい家庭を築いていたが、12年目にしてそれが崩壊。普段は大人しくて静かなんだけど、愛情深すぎて傍目には怖いときも。でも金家へ向かう道中、物乞いの子に恵んであげたり、いい人なんだろうなきっと・・。息子たちが成人しても全然老けない。大龍が二龍を殺そうとしているのに気づき、自分が死のうとして大龍を拒絶する。演じる単は王派トップ女優で『紅楼夢』の林黛玉役の印象が強いが、昔から老け顔なんだなあと思いました。お肌の質感などから明らかに今より若いんだけど、大人っぽさが相変わらず。

金夫人....謝群英
 貴族の未亡人で登場時30歳。一人息子がいたが、12年前、戦乱の中その子が行方不明になってしまい、跡取り不在に。親族から突き上げをくらう中、実子探しに奔走。ついに桐花のところに息子(二龍)がいると知り、お金を渡して引取る。甘やかして育てた結果、息子(大龍)は酒飲みのロクデナシになってしまい手を焼いていたところ、二龍が実子と知り狂喜乱舞。ロクデナシの大龍を桐花と共にもとの家へ帰そうとする自分勝手なおばはん。まあ親子の愛情とは言っても、息子の出来具合で自分の老後の待遇も変わるし深刻なのね。演じる謝は金派で、この人は単とは逆に若いころから童顔なんだなあ、と思いました。

大 龍....(童年)許志英、(青年)周咏[合鳥]
 桐花の実子で、長男。魚を捕って売り、家計を支えている。大人しく誠実で、理想のお兄さんみたいな感じ。階層の低さの表現なのか、童年・青年時代ともにふっくらした頬をオレンジチークでこってり塗りいかにも田舎くさい。金家に連行されてからは「卑賤相」を治すようにと周囲から諭され、そのうち堕落してロクデナシに成り下がる。金虎の薦めにより、事実が発覚し金家を追われては困ると弟の二龍を毒殺しようと謀るが、弟と桐花の愛情に触れ改心。謝って金虎を毒殺して入獄し、そのまま物語りは終幕へ。童年・青年役がそっくりの女優さんですごい。

二 龍....(童年)楊[草冠に糸偏に白+皿]萍、(青年)陳雪萍
 桐花の継子で、二龍の弟。金夫人の実子。自分だけ学問をさせてもらっている事態に不信感を抱き、兄が継子ではないかと疑念を抱くが、実は自分こそ継子。大龍が金家へ連行された後に真実を知らされるが、その後も母親と暮らす。成人後、金家に大龍と面会しに行き、事実の発覚を恐れた大龍から毒殺されそうに。すんでのところ毒殺から逃れるが、今度は金虎殺しで捕らえられる。結局、真犯人の大龍が刑に服すが、養母の桐花は彼を残して実家へ戻ってしまい、実母の金夫人に「どうか母(桐花)を金家に置いてください」と頼んでいただけに可哀想。

金羅漢....周金花
 金夫人の義兄。夫の兄。息子の金虎を金家の跡取りにしようと、行方不明の息子を諦めるように再三、金夫人に促す。大龍が金家に来てからはに悪い遊びを覚えさせ、酒の味を教え込み、ドラ息子にさせたのもこの人。息子が殺されてしまってざまーみと思うけど、大龍は投獄、二龍は善人で騙され易そうだし、今後こいつに金家はのっとられるのでは?そう考えると、金夫人の立ち回りも仕方ないのかなあ。

灵 芝....蘭玉珍
 金夫人の侍女、のちに大龍に仕える。大人しく忠義な性格だが体が弱い。にも関わらず大龍に色仕掛けをしたと濡れ衣を着せられ、折檻を受ける。誠実さが災いして遂には金家から追い出されたうえに殺されそうになり、偶然に桐花と出会いかくまわれる。その後どうなったんだろう?結末にからむかと思ったら最後は出てきませんでした。

金 虎....任利萍
 金夫人の甥っ子(義兄・金羅漢の息子)。愚鈍。性格も悪い。大龍と灵芝の仲が怪しいと勝手に金夫人に注進し、そのせいで灵芝は折檻を受ける。大龍の堕落にも一役買った挙句、真相がばれれば金家を追われるからと大龍に二龍毒殺を薦め、かえって自分が死ぬ羽目になる。

女管家....唐芯玲
 川べりで大龍と偶然出会い、つけていた挂玉龍から金夫人の子と悟って金夫人に知らせる。女「管家」っているんですね。『紅楼夢』なんかだと、管家♂とその妻で内向き取締りのおばさんという組合せだったので。害は及ぼさないがなんか釈然としないポジションの人。

参加演出
  ...王君霞、範暁玲、許冬菊、姜紅娟、呉愛妹、[龍+共]慧敏、申屠菊芽(すごい名前)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 灵芝の善良さをあらわすエピソードで、他の侍女が金夫人に「30歳でもう寿のお祝いだなんて、かえって長寿を損ねるわ」と批判的なのを諌めるシーンがありますが、確かに30歳でもう長寿のお祝いって早いですね。それかお祝いが年齢に対して派手すぎ?成人後、実は大龍でなく二龍が実子と金夫人が知ると「その福相、上品な物腰」と言っているが、顔だけじゃん。王派は正統派なのかあまり脇役に回っているのを見たことがありません。ここで王派は完全に美しく善良な役(単)、やや悪役なのが金派(謝)。これが通常のポジショニングかはわかりませんが、金夫人は少しくらい痛い目見てほしかったです。金羅漢も死んじゃえばいいのに(不完全燃焼)。
# by hungmei | 2009-01-11 20:08 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(1)


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