残りあと3話、とうとうインス大王大妃が亡くなりました(ネタバレすみません)。184,5,6話はすべて燕山君に費やされるのですね。また内侍キム・チョソン、まだご存命。燕山君、今でも扉は蹴破るわ家来は提灯で殴るわ弟たちに義母は殺させるわ、じゅうぶん凶暴ですが、今後はさらにそれが増すよう。国中の美女や妓生との宴会などをはじめる様子。今までの
暴力沙汰は一応(?)すべて実母・廃妃ユン氏の死の真相解明と復位に関係だから、これから本格的にエロエロダメ君主になっていくんですねー。
180話から続く祖母(インス大王大妃)vs嫡孫(燕山君)の対決に翻弄されっぱなしでだんだん息切れしてきた私・・。このへんで少し肩の力が抜けそう。私は2,3ヶ月で駆け足だけれど、
この全186話、最高視聴率44%の大作、リアルタイムで見られていた方はさぞかし虚脱感に襲われるんではないかと勝手に予想(笑)。ファンの方のみですが。6代の王(5代文宗、6代端宗、7代世祖、8代睿宗、9代成宗、10代燕山君)と長くにわたり王権に参与し権勢を振るった事実上の女王の最期はしんみり。
このドラマの主人公はインス大王大妃なのですが、ドラマ紹介を書こうとするとどうしても仁祖が主人公みたくなる・・。でもよく考えたら、
インス大王大妃は世祖以降の政権の人間で、文宗、端宗らはインス大王大妃から見ると敗者側なわけだから、誰が主人公とはっきり分けて考えられない要素を多く含んだ劇だったなあ、と思いました。世祖も主人公かも。歴史ものの常ですが、膨大な人間が関わるし。それと、長すぎ&登場人物が多すぎでキャラクター紹介をかけなかったのですが、クレジットくらいは載せようとここに書き留めまました。
・・・・役名/役者名の一致する人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
綏嬪韓氏/インス大妃/インス大王大妃...チェ・シラ
者乙山君/成宗....イ・ジンウ
廃妃尹氏...キム・ソンリョン
貞熹王后...ハン・ヘスク
貞顕王后(中宗母)...ユン・ジスク
譲寧大君...シン・グ
孝寧大君...キム・インテ
斉安大君...パク・チャンファン
世祖...イム・ドンジン
韓致亭....キム・ジュンギョル
厳貴人....ユン・ユソン
鄭貴人....キム・ジョンナン
任士洪....イム・ヒョク
金処善...キム・ソンファン
ハンミョンフェ...チェ・ジョンウォン
ハンミョンフェの正室...キム・ソラ
ハンミョンフェの側室...イ・ウジン
シン氏(廃妃の実母)...イ・ヨンゲ
月山君子役(成宗実兄)...イ・ジュン(イ・イン)
月山君夫人...イ:ドクヒ
・・・俳優名のみで登場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ソ・スンヒョン、ソン・ゼホ、イ・イレウン、イ・ジョンマン、イ・チウ、
イ・ドクヒ、アン・デヨン、パク・ヨンシク、チェ・ビョンヒュク、チム・ボミ
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※このクレジットですが、前半の重要人物である端宗(チョン・テウ)、ラストの大立役者
燕山君(アン・ジェモ)の名前がなく、時期によって違うにしても上記は燕山君独走態勢の
183話からとったので、基準がなぞ・・・。
・・・・・・あらすじ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
インス大王大妃の病は重くなり、重湯をどうにかすする程度。いっぽう燕山君は生母の廃妃尹氏を復位させ、斉敬王后と追号。陵墓も建て直し祭祀を行うと決定。大王大妃の祭祀への参加を求め、陵墓でも廃妃尹氏に酒を供えるよう求めるが、「酒のかわりに賜薬を再びまいてやる」と大王大妃は断固拒否。大王大妃は重篤になっていたが、燕山君は「母上の祭祀までは生きていてもらわなくては。罪人の子という印を撤回してもらう」と高笑い。しかし斉敬王后祭祀前日の戊の刻、大王大妃は昌慶宮慶春殿で69歳の生涯をついに閉じる。その死には月山夫人や側近の尚書、嫡孫の普城大君らが付き添い、臨終、「不孝ものめ!」目を見開いたまま死んだ大王大妃。月山夫人に促され、大王大妃の愛した普城大君がその目を閉じてやる。大王大妃の死を知った燕山君は、「大王大妃を母に謝罪させるためだったのに」と激怒して翌日のための祭壇を破壊する。
・・・・・・・感想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回のラストはそれまで「罪人の子、誰にも愛されない、祖母にも、母もいない」と騒いでいた燕山君が目標を失いガックリする姿。従来だと妓生遊びなどの後に貴人処刑という順序もありましたが、ここでは
目標達成ならずよけい狂気にかりたてられる設定みたい。なので次回予告は「国中の美女を集めるぞー」と張淑儀と笑っていて、「えーそこは見なくていいよ」と思ったのでした(笑)。また、いつもは強気の大王大妃が文昭殿に行くシーンがあり(歴代王の位牌がある)、「世祖さま、あなたの取り戻した王権が危機に・・、私が祈れば燕山君が聖君になりますか?」と弱気なところも。でもその後に普城大君の年齢を尋ね、「17歳ならもうことの善悪はわきまえているだろう」と言ったり。
また燕山君が廃妃尹氏の祭祀のことで大王大妃殿にやってきたときも、病気で臥せっている大王大妃に礼をし、大王大妃から「寝ているものには礼はしない、死んだときに礼をするものだ」「おばあさまには長生きしてもらはなくては、斉敬王后さまの祭祀まではね」と相変わらずの祖母孫対決も見られます。これだけならいやみ合戦だけど、その前に残虐な処刑が続いていたのを考えると、ヒヤヒヤ度増。また
廃妃尹氏を斉敬王后に追号するのは、挫折知らずの大王大妃の唯一の敗北だとか。つええー。また普城大君は18歳で即位し中宗になるのですが、ここの彼はなかなか若く見えます。「女人天下」のおっさん中宗即位とすごいギャップ。また韜晦してるかと思った
斉安大君が大王大妃の死をあざ笑うなど、「やっぱり怨恨はあったか」と思わせる結果でした。
しかしこの斉安大君、1466年生-1525年没で、燕山君死後も20年近くご存命です。確か刑に処されたり、何かお咎めもうけた記憶がないのですが、これこそ処世術の達人なのだろうか。ちなみに
燕山君は1476年生-1506没、燕山君12年に廃位され、流刑になって2ヵ月後に病死します。
今後の見所は月山夫人自害、斉安大君の立ち回り(個人的趣味)かな・・・。彼は燕山君の叔父で、成宗のいとこ、仁祖嫡次子で8代睿宗の嫡次子(嫡長子は夭折)なので、長子相続原則でいくと成宗より即位すべき人物だったんですねー。仁祖の正室の貞喜王后が、孫の斉安大君は幼く(睿宗の死の当時はまだ幼児)、病弱だったため、睿宗の兄で即位前に死んだ荘敬世子の嫡次子の成宗を指名したそうですが、このドラマではそれにもちろんインス大王大妃(当時は綏嬪韓氏)が暗躍してるんだけど。