一度80話までアップしたドラマのなので、
その1はこちらをご覧下さい。稀代の悪女で、歴代妃嬪の中でも近年の映像化回数はファンジニなんかとはるんではないかと思う、張禧嬪のドラマ。17-18世紀にかけ第19代粛宗の時代、のちの第20代景宗となる第一王子を産むが、その悪行から王妃の座から落とされ、最後は自決させられた女性。お知り合いが「こーゆうのを
まさにイケズ」って言うんだよと話していたんですが、確かに底意地の悪さはハンパなし!
・・・・81~100話までのあらすじ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
張禧嬪は、復位した仁顕王妃を呪い殺すため就善堂に巫女を呼び祭壇を設ける。復位で西人派は勢いを取り戻し、内紛が始まる。張禧嬪の息子の第一王子(世子)は、仁顕王后を慕うが張禧嬪のヒステリーにあい世子嬪のシム氏に慰められる。そんな中、張禧嬪のライバル淑安王女が死亡。また張禧嬪は仁顕王后に毒薬を送り、それが淑嬪崔氏に知られる。王后の兄ミン・ジヌや、キム・チュンテクらも張禧嬪の処罰に奔走するが、なかなかシッポがつかめずにいた。そんな中、仁顕王后はついに35歳で死亡。その後、ついに証拠の人骨が発見。関係者は処刑される。また張禧嬪にも死薬が下されるが、張禧嬪は就善堂にたてこもり世子を人質に取って篭城。ついに粛宗みずからが就善堂から呼び出し、毒薬を飲ます。残された世子は悲しみに暮れるが、1年後は粛宗、異母弟、淑嬪崔氏らと仲良くすごすように。最後、世子は第20代景宗として即位(終)。
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途中、魯山君復位(=6代端宗)のエピソードがあり、彼は7代世祖に殺された悲劇の若き王様。「王と妃」(99)「王と私」(08)などに登場し、インス大妃を映像化したドラマでは欠かせないので、「復位したのがこの時代だったのかあ」と感心(死後241年)。粛宗は「仁祖を侮辱したいのではない、ただ魯山君が不憫で」と(まあ王権強化のためともいえるが)。また、張禧嬪といえば稗史で「死ぬ前に世子と引き離そうとされた際に
世子の性器を強くつかんだ」というのがあるのですが、採用されてました。そのせいで不能になって子が出来なかったという話もあり、ドラマでそこまではなかったけど、ショックで病気になっていました。ラストを見ると、このドラマでの
景宗と英祖は仲のよい兄弟で本当に良かったですね。同時期に「王と私」で燕山君の悲劇を見ていたので、ホントーに良かった良かった!また世子嬪選定には粛宗、仁顕王后、淑安王女が立会い、生母の張禧嬪はいなかった。シビア。弟王子はここで仲いいけど、兄・景宗の早逝で英祖となってまた苦労するんですよね(サドセジャの件)とか。世代は変わっても恨はどこまでも続く。
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張禧嬪.....キム・ヘス
王妃から嬪に降格。復位した仁顕王后を殺し、自分の王妃復位に命をかける。奸悪で、嫡母である王后を慕う世子を「お前の母は私だ!何があっても母を守りぬけ」と怒鳴り散らす。巫女のマンネを宮中にまね行きいれ、日々呪に精を出し、王后に毒薬を送る。しかし淑儀崔氏の監視で苦戦。下女と見下していた崔氏が自分と同格の嬪に昇格すると悔し涙を流す。ついに王后を呪い殺すが、証拠が見つかり自決させられる。その往生際の悪さは傑作で、世子を人質に立てこもり、引き剥がされるときに世子に怪我をさせ、王命を無視し篭城、ついには戸で体を押さえつけられ、棒で口をあけさせられ毒薬を口に流し込まれる。王命で死を言い渡されこんな引き伸ばす人初めて。享年39歳。キム・ヘスの熱演に感動。
淑儀崔氏/淑嬪崔氏....パク・イェジン
最下層の下女時代から仁顕王后に忠誠を誓い、復位を願ってきた。後半の張禧嬪のライバル。王子を産んで破格の出世をする。端宗復位の慶事で淑儀(従二品)から嬪(正一品・側室の最高位)に封じられる。それから張禧嬪にタメ語をきいて挑戦したり、呪の証拠を常に探すが、なかなかシッポをつかめず苦悩する。しかしついに証拠を見つけ、粛宗に進言。張禧嬪死後も王子に災厄が降りかからないよう、細心の注意を払い、「燕山君と中宗のような悲劇を繰り返してはなりません」と賢明。ラストではにこやかに登場するが、史実では粛宗の晩年に先に亡くなる。
粛 宗...チョン・グアンリョル
病気で淑安王女の家で静養していたが、回復し宮廷に戻る。はじめ、チャン・ヒジェや張禧嬪の処分には乗り気でなく、淑嬪崔氏の進言も退けていたが、証拠の人骨が見つかり激怒。処刑にも相当するのを世子の生母であるため自決を命じるが、張禧嬪の抵抗に手を焼く。最後は自ら張禧嬪を呼び出しおさえつけて毒薬を飲ます。世子の嘆願も聞き入れず、「私情を交えてはならん」と諭す。その後一人で泣いてた。前半のラブラブぶり(粛宗20~30代、張禧嬪10代~30代くらい?)を思い出せば、それは辛そう。
世子(のちの景宗)
3歳で立太子。王后や、母のライバル淑嬪崔氏やその息子の異母弟と仲がいいいが、それを禧嬪にしかりつけられる。世子なので「邸下(テーハー)」と呼ばれる。母と叔父の助命を淑嬪、粛宗に願うが、聞き入れられない。善良で、燕山君みたくならなくて良かった。でもラスト、即位時に回想する母の「過去は忘れましょう、母は息子が王になっただけで満足です」は美化しすぎだと思うが(そんなタマか)。史実では即位後母を悼み、「大嬪宮玉山府大嬪張氏」と追号。
仁顕王后...パク・ソニョン
5年の廃位生活から復帰、王后へ返り咲くが、すでに体は衰弱し病気がちに。それでも世子や世子嬪、崔氏らに暖かく接するが、張禧嬪の呪で病状はどんどん悪化。崔氏から張禧嬪の呪のせいだといわれ、気をつけるようにいわれるが、「子を産めぬ王妃が生母に死薬を送ったらどう非難されるか」と応じない。お人よし。35歳の誕生日を盛大に祝い、その後、亡くなる。
ユン・イレ...イ・ボヒ
ヒジェ逮捕で一時的に行方をくらます。はじめ張禧嬪の野心を諭すが、王妃から転落してからは呪も公認、悪に染まってくる。その後、住まいは元に戻るが、禧嬪の悪評から冷遇されるのは変わらず。息子を心配しながら病死。張禧嬪は母の葬儀に世子を連れて行けず、誰も弔問に来ないのを恨み復讐心に燃えていった。
世子嬪シム氏
張禧嬪となかなか関わりあいたくないので候補が出なかったが、やっと決まった世子の正室。世子がマジメ一辺倒なのに比べ、処世術もあるよき伴侶。のちの端懿王后。4代世宗の正室・昭憲王后、13代明宗の正室・仁順王后、4人の王の婿を輩出した超・名門の出身。でも史実では景宗即位前になくなってしまう。父がまだ儒生(=官職なし)だからって、この嫁で厭だなんて、禧嬪わがまますぎ。
東平君....ユ・インチョン
張禧嬪に祭壇での呪を止めさせようとするがならず、身の危険を感じ始める。私邸に実行犯と同席している際に王命で実行犯が捕らえられ、のちに自らも流刑に。また禧嬪はその言動に怒り庇うこともせず、張禧嬪の処分とほぼ同時に死薬が下される。ドラマ全体を通して性格や野心に変化が少なかった人。
キム・チュンテク...ソン・イルグク
仁顕王后復位に奔走、復位後は張一族打倒の活動を継続。ヒジェの前妻を巻き込むが、密通を疑われる。中盤まで有能な活動家だったが、80話をすぎると暴走気味に。最後は派閥対立の痛みわけで、ナム・グンマンと同時に流刑され政局は収まる。
チャグンアギ(ヒジェの前妻)...ハ・タソム
チュンテクに協力したことで、張一家から狙われ、戻ってくるよう説得されるが。実の息子を抱きこむ。その野生の嗅覚でお手柄をたてたり。チュンテクとはちょっとラブあり?後半は前半でのバカ嫁ぶりから一転、いい味出してます。流刑の際は息子と共に行列を見送る。「アンニョン・フランチェスカ」や「テジョヨン」に出演している女優さん。けっこう好き。
チャン・フイ
ヒジェの息子、オクチョンの甥。生母は前妻。チュンテクについた生母と実家の間でゆれ、張禧嬪をめぐる対立に動員されるが、最終的に生母につく。いつの間に息子?しかもでかくて(十代半ばくらい)母親役の女優さんとつりあわない。
ミン・ジヌ...キム・ミョンス
仁顕王后の兄。監察使となり、ついで漢城の警備職、大司諫につき、ついに張一族を追い詰める。後半、俄然出番が増え張一族成敗を成遂げ、流刑になるチュンテクを励ます。「王と私」のソン尚薬役が印象強く、途中まで全然(と、いうか最後まで)気づきませんでした。
チャン・ヒジェ....チョン・ソンモ
済州島の流刑から賄賂でソウルへ戻るが、捕らえられ処刑される。投獄されている間、自分と張禧嬪の助命に訳官たちを集めたり、なかなか侮れない行動力。最終回の華はこの悪役の処刑?
ナム・グンマン...チェ・サンフン
張禧嬪のおかげで要職に就いた。張禧嬪の奸悪さに気がつくが、後にはひけずヒジェを擁護したり、処刑を免除するよう嘆願。再三辞職を願い出るが捕らえられ最後は流刑に。
崇善君夫人申氏
東平君の母。張一族と手を切れない息子を嘆き、彼が流刑になると別れの挨拶を拒否する。彼の処刑前に自決。地味な感じで油断してたけど、死ぬなんて・・ちょっと驚き。
世子嬪の母パク氏
淑安王女をお見舞いに訪れる。禧嬪に頼まれナム・グマンに嘆願するなど、外戚でありながらうまく派閥の間を行き来。この母にしてあの世子嬪ありみたいな。
スクチョン...ハ・ユミ
ヒジェの後妻。はじめは策略家だったのに、後半は判断があやしくなる。張禧嬪の王妃復位に一番燃えている。最後、クォン尚書やソリャン、巫女マルレらとともに処刑。
ソリャン、クォン尚書
宮女で張禧嬪の筆頭子分。クォン尚書も老齢の側近。拷問にかけられても張禧嬪の仕業とははかず、そのまま巫女マルレやスクチョンらとともに処刑される。
マルレ
粛宗の生母・明聖王后が最初に宮中に呼んだ巫女。そのときは粛宗の病気を治すため王后に水垢離を薦めた。その後、禧嬪に頼まれ淑嬪崔氏や仁顕王后を呪い、王后を呪殺。
チェ・ヒョオォン
淑嬪崔氏の実父。もと農夫だが、後宮の父となり立派な家を与えられる。チュンテクの活動に協力し、応援したくなる雰囲気の人。のちには王様の祖父に。
府夫人張氏
仁顕王后とミン・ジヌの母。若くして死ぬ娘を哀れみ、息子のミン・ジヌの行動を見守る。
淑安王女....キム・ヨンラン
17代孝宗の次女。張禧嬪という禍根を残し1697(粛宗23年)病死。ミン・ジヌらが見取る。
クム王子(のちの英祖)
世子の異母弟で、淑嬪崔氏の息子。この頃はまだ幼く、ラストでは兄と仲良く弓道。
チョ・サンアン(判内侍府事)...パク・ヨンジ
王のお供で張禧嬪の最後に立会い、一番いたましそうな顔をしていた宦官のトップ。
アジ/淑嬪崔氏の宮女。呪の証拠(人骨)をつかみ手柄をたてる。
スンポン/禧嬪に利用される内医院の医女。しかし毒薬を王妃に渡すことだけは拒む。
ユン・スンミョン/張禧嬪とヒジェの母方いとこ。ヒジェがソウルへ戻るのを手伝うが。
ヨム・クアンレ/張禧嬪の命令で人骨を埋めるいかにもな奸悪宦官。サンアン目撃される。
ソ別将、ヤン別将/ヒジェの手下。張禧嬪復位活動に動き、最後まで従うが・・。