韓国時代劇『王と私』(2007)その1・25話まで

d0095406_15525831.jpg  時代劇の後発SBSが、韓国で初めて時代劇ドラマを演出した大御所キム・ジェヒンを監督に迎えたドラマ。取り上げられることのなかった内侍=宦官を主人公に、廃妃尹氏との思慕とその夫・成宗への忠義を貫く生涯を描く。15.6世紀の朝鮮時代初期、。めぐるましく変わる政情に流される様々な人々を描いた重い作品。当初61話予定が延び全63話に。面白いけど救いがあまりないのが辛い。現場でもいろいろな問題がおきつつ撮影されたようですが、近頃見た時代劇では一押し。台湾でも放送され人気を呼んだようです。日本ではKNTV、LalaTVが放送。DVDは最初のほうだけ出ています。

KNTVの公式番組HP、年表がわかりやすいかも。
・・・・・全体のあらすじ・・・・・・・・・・・・・・
 両班の息子、キム・チョンソンは父の失脚により孤児となり、養母のウォラに庶民として育てられた。ウォラは内子院(私設宦官養成所)で働いており、チョンソンは一度は刀子匠(去勢手術係)見習いになる。幼少時に内侍府長のギチョムに養子に望まれるが固辞。即位前の成宗や、両班の娘のユン・ソンファと偶然に出会い、成宗とは友情を、ソンファへは思慕を抱く。成宗は即位が決まりお忍びが出来ず、ソンファを守るようチョンソンに言い残し5年程が経過。ソンファは成宗の側室になる。チョンソンはソンファを守るためギチョムの養子になり、内侍として成宗の片腕に。ソンファは前王妃の死によって王妃となるが、廃位され死に処される。ソンファ死後も20年間、忠義を貫き次第にギチョムと対立、最後は追放。またライバルのハンスの妨害を乗り越え、成宗の子・10代燕山君に仕え暴政を再三諌めるが殺される。燕山君は宮中からチョンソンの名前を抹殺(終)。
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 実在の成宗、廃妃尹氏(ソンファ)が初恋同士、かつそこにチョンソンがからんだ三角関係というエピソードがドラマティック。そのへん、養母ウォラが祈祷師で宮廷や宮家に出入りするため接点があったという設定。年齢設定は史実からだいぶ離れ実際には3人は同年代ではありません。またチョンソン自身もお約束の出生の秘密、親の仇との確執、ライバルとの死闘、などなど。第1話から主要人物が相当数登場し交錯しまくり、8話までが主要人物の幼少期。チョンソンの悲恋には萌えないけど、内侍の視点からの宮廷時代劇というのが新鮮。作中ギチョムが「内侍が忠臣として名を残し、尊敬を受けられますように」と神仏に祈る姿は、内侍ドラマらしくジーンときました。個人的に、チョンソンの友人の内侍とのシーンが楽しみ。ソンファの子、燕山君はチョンソンの忠義をよそに暴君になってしまいますが、チョンソンが忠臣として名を残したのが救いなのかな・・。
・・・・・・宦官になる経路とコース・・・・・・
 内侍院(私設宦官育成学校)に入り、刀子匠に去勢手術を受ける。卒業後、宮中で内侍を統べる内侍府に属し各部署に配属される。経験を経て出世でき、内侍府長は従二品(18階級中4位)。性器がない男性は成仏できないと伝えられているので、手術で切り落とした性器は塩漬けにし「六根壷」に入れて中で保管。内侍がなくなったか宮中を去る時に一緒に返還。中国で宦官は結婚できないが、このドラマでは結婚が可能で妾を置くものも。女官と恋仲になったりするらしい(本来は禁止)。見習いは「小官」と呼ばれ先輩から暴力的にしごかれる。
 生殖はできないので養子を取って家門を継がせる。髭がないのが内侍のしるし。また文武担当があり、中には薬担当の尚薬内侍や武門担当の護衛内侍もいて、見習いは薄いブルー、文門担当は青、武門担当は赤い制服。また見習い期間終了日には特別に宮城外に外出する特典あり。35歳まで試験続きで、名門の宦官家の養子なるのが出世の鍵。「鼓子(種無し)」と蔑まれるが、王家の暗部に関与するのでつけいるスキあり。出世するなら監察部らしい。護衛内侍は「殿下を背負って逃げる」試験で大変そう。不合格だと下働きから再出発らしいです。
※衣装などはだいぶん脚色があるそうで、史実とは違うみたいです。
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<台湾の放送局での番組予告>




・・・・22話までのあらすじ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 上記のような全体のストーリーのうち、8話まではチョンドン(チョンソン)、成宗、ソンファらの初めての出会い、ウソンら内子院の友人たちとの生活などが描かれます。特に内子院入試や内侍登用試験のシーンはこれまでにないものなので興味深い。また、チョンソンの出生の秘密やギチョムとの運命的な出会い、刀子匠を目指すものの、ソンファ入宮に従い自ら性器を切り落とし内侍になる(12話)壮絶なシーンも。切る時の場所はなんとソンファとの思い出の洞窟(おぼれたソンファを助けた際、そこへ非難し着物を脱いで暖めあった)。見習い内侍で出仕すると内子院時代からの友人ウソンらと再会。またギチョムの養子になったためねたんだハンスから執拗ないじめを受け、ソンファの情人がチョンソンだと噂を流されインス大妃が激怒、などなど。またソンファはせっかくの成宗の夜伽を拒み出宮されそうになりますが、チョンソンの必死の説得で成宗とソンファは仲直り。そして一人前の内侍として働き出したチョンソンはいよいよ宮廷闘争に巻き込まれていき、ソファが王妃となってからはより深刻になっていく(続)
・・・・・・・主要登場人物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キム・チョンソン♂....オ・マンソク、子役:チョ・ミンス
 内禁衛長キム・ジャミンとその正室オ氏の息子。幼名はチョンドン。実在の内侍がモデル。成宗と全く同じ四柱の生まれだが、謀反の罪で追われウォラに拾われ育つ。「三能三無」(忠臣だが出世できない、子孫にめぐまれるが縁がない、勇壮だが不能)で内侍になる運命。成宗に忠誠を誓いソンファを守ると約束し、実家が貧しいソファを助ける。実はずっとソンファを慕う超純情男(むしろ怖い程)で、成宗と取り持つことを決めた時はソンファからもらった髪飾りの紐を燃やす。字を覚えようとしたのもソンファから本をもらったから。たまに彼の夢でソンファが「身分の違いも関係ない世の中で、チョンドンと暮らしたい」と言ったりするんだけど、おきるとチョギムの顔がどーん!という演出は苦笑してしまいます。忠義を尽くす内侍の鑑で耐え忍ぶ姿はマゾかと思うほど。実際、純情すぎて周囲に恋心はバレバレ。成宗の死後はその墓での供養を3年担当。演じるマンソクは映画「王の男」の原作舞台「爾」コンギル役でブレークしたミュージカルスター。

ユン・ソンファ/ユン淑儀/廃妃尹氏....ク・ヘソン
 両班の娘で、幼少時に偶然チョンソンに助けられ、同時に出会った成宗と恋に落ちる。チョンソンの働きでソンファは成宗の側室に。コンヘ王妃呪詛疑惑などを受けるが王の長子を産み、王妃に。この王子がのちの暴君・燕山君。インス大妃から思い切り疎んじられており、最後は廃位、賜死。ツンデレ姫で強情、一見謎に見える行動が多く思ったことを言うので誤解を招き易い。チョンソンとの恋は判定が難しいけど、「お前に背負われると安心するわ」等、難しい三角関係ですね。死の寸前チョンソンから愛を告白される。幼年時代、やたらに怪我したりでチョンソンにおんぶされるのは、ソンファが成宗との初夜の際おぶわれるシーンを劇的にするための布石なんだろうなあーと思います。最後もチョンソンにおぶわれて死ぬ。

チョ・ギチョム♂....チョン・グアンリョル
 宮廷の内侍府長(宦官の最高位)。両班出身だが10歳で去勢。6代の王に仕え忠義を装うがそれは表向きで、実は8代睿宗を毒殺するなど権謀家で数々の敵を葬る。扇を武器にした護身術が得意で強い。親友だったチョンソンの実父を政権争いで殺し、ジャミンの妻でチョンソンの実母オ氏を慕い続ける。王族、両班の弱みを把握する情報通。幼少時にチョンソンと出会い、養子にと熱望。ソンファ入宮・王妃擁立に一役買う。途中まではチョンソンのよき養父で指導者だが、のち改革を目指すチョンソンと対立、宮中から追放。父の仇としったチョンソンに殺されるらしい?非常な政治家でありますが、時たま見せる弱みが魅力的。

9代成宗....コ・ジュウォン、子役:ユ・スンホ 
 7代世祖の孫で母はインス大妃。在位1469年~94年。8代睿宗の甥。即位前に偶然に出会い、チョンソンとは友情を、ソンファとは愛情を育む。13歳で即位後、コンヘ王妃を迎えるが、ソンファのため5年間同衾しなかった。世継を設けるためソンファが側室に。その際、側室との初夜のために受ける閨房レッスンは、宮中妓生や内侍府に伝わる春画など笑。中盤、オゥルドンにおぼれていくらしい。子役は「おばあちゃんの家」に主演した俳優さん。史上では大勢の後宮を擁し、30人近い子女を設け、ドラマでも側室が多いにチョンソンが驚く。いくら「ソファだけが想い人」といっても、王様が相手だと辛いだけな気がするのは私だけ?

チョン・ハンス♂....アン・ジェモ、子役:ペク・スンド
 両班だが貧しい家庭に育ち、母親を養うために内侍に(借金はノ内膳にしており、内子院に身売りした金で返済)。プライドが高く内子院時代も常にトップ、試験には主席で合格。ケドチにも内子院時代から敬語を使われている。野心が強く権謀家で、ギチョムの養子の座をチョンソンに奪われ復讐を誓う。ソリョンやハン・ミンフェ、インス大后、王の側室オム氏と接近し内侍府長の座を狙い、ノ内膳の養子に。のちソリョンを毒殺、チョンソンとギチョムが対立してからはギチョムにつくが、最期は破滅して自害して果てるらしい。彼らしいなあ。この俳優さんは父さが時代劇脚本家で、新人時代から多くの時代劇に登場。時代劇のプリンス。

オ氏/オ尚書....ヤン・ジョンア
 チョンソンの実母。夫の処刑後チョンソンを置いて入水自殺。奇跡的に助かり記憶喪失に。自分を慕うギチョムに助けられ、乳母としてインス大妃の実家にいた者乙君に仕える。者乙君が即位(成宗)後は職を辞し、内子院で働いた。その後、病気の成宗を慰めるために宮中入。厳しい実母に比べ、成宗が母のぬくもりを求める相手で、再び尚書として仕える。入宮後のソンファに仕えよく支えるが、のち宮中を追い出され、ギチョムの側室に。そして総ての記憶が戻り、毒で自害し実子チョンソンの腕の中で息絶える。チャングムで怖い尚書役の女優さんです。

ウォラ♀....ユン・ソユン 
 内子院で働く祈祷師。もとは両班の娘だが、卑しい祈祷師になるのが嫌で自殺しようとする。そこでチョンソンを拾い実子として育てる。ギチョムから再三請われるがチョンソンを養子には出さず、内侍にするのは反対した。チョンソンを刀子匠にしようとしたこともあったが、息子のギチョムはソンファを守るため自ら内侍に。内子院でモテモテ。オ氏が内子院にいた頃は、それと知らず息子チョンソン、実母オ氏、養母ウォラが揃踏み。チョンソンが殺された後は、燕山君にソンファの形見を渡し、去っていく。同じく廃妃尹氏と燕山君のドラマ「王と妃」(1999)では尹氏を廃位に追いやるオム貴人を演じ、「宮」(05)では皇后役で、このドラマと同時代でインス大妃が主人公「王と妃」ではチョン貴人役の女優さん。

ポドゥル♀...キム・ジョンミン、子役:チョ・ジョンウン
 チェ参奉の娘で、内子院時代のハンスを気に入りアプローチしていた。栄耀栄華を夢見て、内子院卒業生が内侍試験に合格し宮中入りしたのと同時に自らも宮女に。お手つき目指して不遜な振る舞いが多くユ尚書が監視。一時は追放されそうになったことも。この人の父との仲のよさはお下劣でかわいい。側室となったソンファに仕えるが、常にトラブルを引き起こす。内子院の人たちが宮中で大集合っていうのもすごい。のち保身のためにチョンソンを窮地に追いやる。どうなる?子役はチャングムの子ども時代を演じた子役さん。

【内侍府(宮中)の人々】
ヤン・ソンスン/尚薬内侍♂...キム・ミョンス 
 ギチョムの内子院時代からの友人で煎薬総括。先王(端宗、睿宗)殺害、ソックン殺害、そのたびギチョムを叱責し拷問にかけられたことも。実はノ内膳の養子もギチョムに譲った。内侍と宮廷の陰謀に疲れ、ギチョムとは対照的に政治に関わらない。たびたび酔って、口癖は「人生とははかないものよ」。しかし腕はよい。ハンスの野心も小宦(見習い)時代からみぬき、主要人物の暗部を目撃する運命の人。最後はチョンソンに同調し燕山君に意見するらしいのですが・・。大丈夫かな。

チョンソンの仲間の内相たち
 チョンソンとは内子院時代からの友人で、第一話から登場。そのためポドゥルとも知り合い。のち宮中で再会することに。ナゲム、ジャチ、グイナムと3人セット。先に宮中入りし内相として働いていたが、遅れてチョンソンが出仕し再会を喜ぶ。自分たちは幼少時、普通に銀10-15両で売られ内侍になったため、成人後に自ら性器を切り落とし内侍になったチョンソンの動機が不思議でならない。ハンスのいじめからチョンソンをたびたび助け、ソンファ擁護にも協力する。
・ムン・ソウン...カン・イニョン、子役:チョン・ハウン
・ソン・ゲナム...イ・ゴンジュ、子役:メン・チャンミン
・チェ・ジャチ....キム・ダヒョン、子役・シ・テウン
・オン・グィナム...キム・ヨンジュン.、子役:シン・テフ
(※この4人について詳しくはは別記事『王と私』その2で紹介)

ド・グムピョ♂....ハン・ジョンス
 チョギムの側近で護衛内侍。誰かを暗殺するときはいつもこの人が担当、相数の人を殺してきた。最後はギチョムとともに殺される。ソリョンと通じるものがあるらしい。ションソンのソンファへの想いに気づくが黙ってくれている。ドラマ初のせりふはこの人。「風の絵師」(08)では主人公の父親役でまた時代劇出演されています。

【内子院(私設内侍養成所)の人々】
ソグィ♀...キム・スミ 
 内子院院長。宮中に呼ばれ王妃候補の運命を見、「コンヘ王妃は子どもができない」「ソンファが次代王を産むが国政が乱れる」と予言、インス大妃には伏せチョンヒ大王大妃のみに伝える。チョンソンについても「三能三無」の運命で王妃の咎はチョンソしか止められないと断言。22話で跡目をウォラに譲り、隠遁すると大妃らに告げる。内子院の生徒からは慕われている。途中でヨ・ウンゲ→キム・スミに女優が変わる(第6話)。のち引退し、都を去る。

ケドチ♂....アン・ギルガン
 内侍院の刀子匠(去勢手術をする係)で丁人。以前チョンソンが弟子入りしていた。ウォラを慕いプレゼントを贈る。言動はぶっきらぼうだが、自分の執刀で死んでしまった少年たち気にかけ供養、内侍たちに敬意を払う。チョンソンを可愛がり、去勢を頼まれた時はギチョムに反抗したほど。ドンナムに入れ込まないよう忠告したカドチの「俺はあんたを傷つけたくない」がかっこいいです。最後のほうまで生きてるみたい。嬉しい。俳優さんは「一本梅イルジメ」(08)にも出演。

チェ参奉♂....カン・ナムギル
 ポドゥルの父で、内子院の教官。鼻が赤く道化担当。女遊びが激しく、ウォラにも恋慕するが、のち一夜のあやまちで同衾したタンシルが妊娠(実は偽装)。結婚する。この人最後どうなる?著作もある俳優さん。

タンシル....キム・ミリョ
 チェ参奉の妻。実は妊娠を装っていた。将来わが子が内子院を継承すると意気込む。この夫婦のバカップルぶりはほほえましく、ドラマの清涼剤。絶対ほかのドラマでも見てるんだけど。

【内侍関連の人々(内子院や宮中でなく自宅に住む)】
ノ尚膳♂....シン・グ
 ギチョムの養父で高麗から続く宦官の名門一族。既に引退している(内膳は尊称)。チョンソンの義理の祖父にあたるが「国のための内侍だ」とその忠義心が気に入らず、野心あふれるハンスを養子にした。「王家への忠誠よりもわが家門の繁栄と継続」が口癖で、そのためミンフェと結びオム氏を次代王妃に推す妖怪じじい。高麗から続く宦官の家系って実在?のちソリョンに毒殺。「チョコパイ食べた?」で有名な、韓国俳優の中で第二位の高齢な方だそう。

ソリョン♀.....チョン・ヘビン
 ノ内膳の養女で兼小間使い。実家は内相の家だったが母が使用人と駆け落ち、惨殺される。そのショックで幼少時耳が聞こえなかった。聴力を取り戻してからは権力欲に燃え、ハンスと結んでギチョムを失脚させようともくろむ。ソンファ廃位にも関与、宮中にも放った部下(宮女など)が潜んでいる。実は母を殺したノ内膳への復讐に彼を毒殺、自らもハンスにより毒殺。

チョン氏♀...キム・ソヒョン
 ギチョムの正室。気性が激しくチョンソンを養子と認めていないし、幼少時代のソンファとももめたことがあり敵対視している(ソンファの父が内侍禁令に賛成したことで、ソンファの実家に殴りこみに来た)。ギチョムとも不仲。やることなすこと裏目に出て、チョンソンに危害を加え追い出されそうになることも度々。ハンスがノ内膳の養子となり、自分の味方につけようとする。舞台出身の女優さんで、くそ憎たらしい演技がうまい!

内侍OBのじいさん達
 ノ内膳とともに、引退した内侍でそれなりの地位にいた人たちのグループ。内婚禁止令が出たときなど、内侍やその眷属の利権が侵されそうになると集合して抗議してくる。宮中で生き残った上に出世した内侍なんだから、たいした政治家たちなんでしょう。

ユン・ソックン....カン・ソンヨン 
 チョソン達より10歳ほど上の内侍。ヤンソンスンの部下で尚薬担当だったが、チョギムのファン。睿宗の内侍禁止令反対行動に賛同、のち睿宗の毒殺を請け負うが、証拠隠滅のためグムピョに殺される。その遺体を見たヤンソンスンは怒り、チョギムにつめよる。でも死体の処理はもっと細かくしたほうがいいと思うが。

【王と后妃、姻戚】
6代端宗...?
 在位1452~1455年。父は第5代文宗で母は顕徳王后。11歳で即位するが叔父である首陽大君(7代世祖)によって王位を追われ、魯山君に降格。2年後に毒殺され、16歳で死亡。ドラマではチョンソンの父が端宗復位運動に加担し、6代仁祖を殺害しようとするが失敗、ギチョムらによって殺される。

7代世祖....キム・ビョンセ
 在位1455~68年。第4代世宗の第2子で、第3代太宗の孫。チョンヒ大王大妃/貞熹王后の夫。甥にあたる第6代端宗から王位を奪い、38歳で即位(癸酉靖難)。復位問題で亀山君に降格された端宗を流刑先で毒殺。51歳のとき次男の第8代睿宗に譲位し死亡(第1話)。「スヨン」とはこの人のことらしい。

8代睿宗....ユ・ミノ
 在位1468~69年。第7代世祖の第2子で母は貞熹王后。成宗のおじ。貞熹王后の垂簾聴政を受けるが、病弱なため在位約1年にして19歳で死亡。ドラマでは内侍禁婚令を出し、内侍府の汚職撤廃に熱意を注いだため、ハン・ミンフェとギチョムによって毒殺される(第4話)。死後毒殺騒動でしばらく不穏な雰囲気に。若くしてなくなったので終始、髭なしなのが印象的。この人の王后は一瞬だけ出てくる。

インス大妃/明恵王后....チョン・イナ
 9代成宗の実母。7代世祖の世子(懿敬世子)の嬪になるが、即位前に夫は死亡。慣例に従い宮中を去り実家へ。一時は義弟の海陽大君が8代睿宗となるが、その死亡を受けてわが子・成宗が9代の王位に。ソンファの貞操に疑問を持ち執拗に調査、ソンファを常に危険視。内侍府長とも対立する。成宗死後は孫の燕山君を即位させるが、その暴君ぶりに心を痛め遺恨を残して死亡。たびたび映像化される女傑。
 
チョンヒ大王大妃/貞熹王后....ヤン・ミギョン
 7代世祖の側室で、のち王后に。德宗(即位せずのちの追号)、 8代睿宗の実母。睿宗が若くして死んだ後。9代成宗を即位させ、インス大妃とともに垂簾聴政を行う。野心あふれるインス大妃と対照的に穏健な性格。王妃選びでソンファに傾きかけるがならず、5年後の側室選びではギチョムの推薦でソファを推す。彼の息子・睿宗を毒殺したギチョムを信頼しきっている。チャングムでお馴染みハン尚書の女優さん。どうやらソファが死ぬと同時期に亡くなるようです。史実ではもっと野心家の印象がありますがここでは物静か。

チェ・ユンジュン....端宗の母、顕徳王后の幽霊(18話)
 7代仁祖(8代睿宗の父、成宗祖父、貞喜王后の夫、明恵王后の舅)に王位簒奪され殺された6代端宗の生母・権氏。仁祖の王位簒奪に協力したハン・ミンフェの娘で成宗初代王妃の恭恵王后を呪い殺した幽霊。赤ライトで現れたのは怖かった。彼女と端宗の祟りでハン・ミンフェの娘2人(ともに睿宗・成宗王妃)は夭折し、仁祖は皮膚病に悩み、徳宗(成宗父、明恵王后夫)は即位せず死んだという噂あり。「王と私」では一瞬登場ながらこの作品のホラーっぽさを存分にいかした演出かも?5代文宗が世子時代に亡くなるがその後追尊。

コンヘ王妃/恭恵王后....ハン・ダミン
 9代成宗の一番目の王妃で、父はハン・ミンフェ(上党君)。ソンファを思う成宗から5年間無視され、和解したものの後宮の亡霊に悩まされる(霊の正体は端宗の母、ヒョンドク王妃/顕徳王后で、わが子を殺した仁祖の祖先を絶したい)。失意のなか19歳で死亡する不遇の王妃。死に際、ソンファとユン淑儀に指輪を残す。またソンファに対し、国政を考えユン淑儀を王妃にするよう遺言する。確か音楽畑出身の女優さんで、「コーヒープリンス」で普通の女の子役だったから面食らいました。

ユン淑儀/チョンヒョン王妃/貞顕王后....イ・ジン
 兵曹参知ユン・ホの娘。二番目の側室としてソンファと同格の淑儀(従二品)として入宮。インス大妃にも堂々と意見するソンファをはじめ敬遠する。しかし亡きコンヘ王妃からもらった指輪をなくしてしまい、ソンファに庇われ、次第にソンファの芯の強さに惹かれて行く。また後から来た側室らの横暴を止め、ソンファを庇うなど、ソンファをはよい関係を築く。のちの9代成宗の三代目の王妃。11代中宗の実母。「女人天下」(01)ではイ・ボヒが演じていた。

ハン・ミンフェ/上党君...キム・ジョンギョル
 ギチョムとともに6代端宗を殺害した7代仁祖の功臣。院相制で王の権力を弱めた。8代睿宗毒殺にも関与し、9代成宗になると娘を後宮に入れコンヘ王妃とする。コンヘ王妃が亡くなってからは自分の息のかかった側室・オム氏(淑儀)とチョン氏(淑容)を入宮させる。ノ内膳にも働きかけ、ハンスの申し出もあり援護を取り付ける。そのことでギチョムと対立。のちユン兵曹参知を配流にするが・・。燕山君によって死体を損壊される。

オム淑儀..ハン・ソジョン、チョン淑容...ユン・ヘギョン
 コンヘ王妃の死去に伴い、権力維持のためハン・ミンフェが送り込んだ側室。オム淑儀のほうが従二品でえらい(チョン淑容は従三品)。オム淑儀はミンフェが後ろ盾とあって強気、寵愛厚いソンファに喧嘩を売る。ハンスと結び王妃になるげく意欲満々。内侍らを引き入れこっそり宴会をするなどやばいこともする。チョン淑儀はその子分だが、のちソンファ廃位首謀者になり、最期は二人とも10代燕山君によって惨殺される。

ソファの母...チェ・ジョンウォン 
  ソファの母で貧しい家をやりくり、夫が亀山君の謀反で一時投獄されるも何とか解放。のちソンファが入宮してからは一安心かと思いきや、ソファの兄の増長が原因で尹家の没落が始まる。演じるのは「女人天下」(2001)で中宗の昌嬪安氏を演じた、良妻賢母イメージの強い女優さん。

ユン兵曹参知...ソヌ・ジェドク
 ユン淑儀の父。武官。酒びたりになった成宗をいさめる忠臣。王の親政、また臣下の勢力をそぐため、ギチョムに頼まれ娘を入宮さす。ハン・ミンフェによって流罪にされるが・・。女人天下(01)でたぶん中宗役。

・・・今後登場予定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10代燕山君....チョン・テウ
 在位1494年~1506年。成宗の長子で実母はソンファ。史実では貞顕王后を実母と思って育ち即位後に出生の秘密を知りますが、ここではソンファが出宮するときに泣いておいかけるなど、脚色がある。幼少時代はチョンソンになつくが、次第に狂気にかりたてられ、暴政をいさめたチョンソンを殺す。チョンソンを殺した一年後、クーデターにより王位を追われ(中宗反正)、流刑地の江華島で31歳で病死。この俳優さんは「太陽に向かって」の新兵役で、また「龍の涙」(1996)などで6代端宗を3度演じ、「端宗俳優」らしい。

廃妃慎氏....パク・ハソン
 10代燕山君の王妃。夫の廃位に伴い自身も居昌郡夫人に降格。

オゥドン♀....キム・サラン
 成宗が恋に落ちる女性。最大のスキャンダルとなり、死を持ってソファを廃位に追いやるらしい。

より詳しいキャスト情報(中文)
・・・・・ムリして作った家系図・・・・・・・・・

 →7代世祖→→(徳宗) →→9代成宗→→10代燕山君
 ↓                         ↓  
 →8代睿宗                   →11代中宗
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ドラマ紹介ページ、視聴率についてなど
by hungmei | 2009-02-16 21:28 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(4)
Commented by yummy at 2009-02-19 21:11 x
hungmeiさん コメントをありがとうございました。
朝鮮王朝ドラマのことが詳しく書かれてあるので、とても勉強になります。
今日も「王と妃」を見ましたが、明日からアン・ジェモの燕山君が登場します。
「王と私」とどんな違いがあるのか楽しみです。
朝鮮王朝実録を読むと、いつの時代でも熾烈な派閥争いがあるので驚きます。
また遊びにきます♪
Commented by hungmei at 2009-02-19 23:26
yummy さんようこそ!
「王と妃」、ご覧になれてうらやましいです。このブログは中国時代劇を書こうと思っていましたが、最近、韓国ドラマも増えています。「王と妃」はポニーキャニオンが版権を買ったそうなので、DVD化されるのか楽しみです!燕山君、見たいな~。またぜひ遊びにいらしてくださいね!

このドラマについては書きたいことがありすぎてすごーく長い記事になったので、少し削りました。 yummy さんのブログもまたうかがわせていただきますね。どうぞよろしく!
Commented by hungmei at 2009-03-15 15:35
アン・ジェモ(ハンス役)は1998年のインス大妃を描いたドラマ「王と妃」で10代燕山君に、チョン・テウ(燕山君役)は7代端宗として出演。縁があるんですね。チョン・テウも端宗俳優で有名で、「王と妃」(1999)のほか、「韓明澮」(1994)で端宗を演じたそうです(蒙ひとつは不明)。また彼は「龍の涙」では王子役、「女人天下」では世子役(後に王に)、「王の女」では廃世子役、「大祚栄」では王の息子だそうです。端宗俳優というだけでなく王子俳優と名づけたい!

チョン・イナ(インス大妃役)も「朝鮮王朝五百年」仁顕王后編(1988)で張禧嬪、「女人天下」(2001)で文定王后役。グアンリョル(ギチョム役)も「張禧嬪」(2003)の19代粛宗や「ホジュン」の主人公で有名。このドラマにしても宮廷ものって「王との同衾を果たす=後宮の部屋の明かりが消える」ことで表現する傾向にあるようで、真っ暗で大丈夫かしらと余計な心配をしたくなります(月明かりか?)。

Commented by hungmei at 2009-03-15 15:47
ちなみに先日、KBSワールドで初めて「王と妃」を見ましたが、おじいちゃんキム・チョンソンがアンジェモ世子を諌めていました。史実に近いのはこっちだよね。ちなみにコンヘ王妃を呪い殺し流産させた、ヒョンドク王妃(5代文宗の世子嬪、7代仁祖によって殺された6代端宗の実母・顕徳王后)の幽霊ですが、このあと成宗に王子が生まれてるから試みは失敗したのかな。燕山君の後も、成宗の次男が中宗になるし・・。

作中、仁祖が臨終で「甥から王位を簒奪した悪人と言われるのだけは心残りで・・」というところがあるんですが、見ながら「だってそうじゃん!そんな弱気で簒奪してどうする!」と病人に思わず突っ込みました・・。「朝鮮王朝実録」によると、ヒョンドク王妃の呪いでコンヘ王妃が死んだのみならず、仁祖が皮膚病で苦しみながら死んだと噂されたらしい。そりゃそーだよね、という感じ。同監督「龍の涙」(95)では、初代太祖、2代定宗、3代太宗、4代世宗あたりの骨肉の王位継承争いが描かれているらしいです。


鑑賞作品レビュー、視聴検討作品の備忘録です


by hungmei(黄梅)

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