越劇研究者さまから教えていただいた、97年中国戯曲出版発行の本。黒い革表紙で重厚、「上海文化芸術誌」編纂委員会によるもの。1900年代~1930年代の男優時代についてもまとめて読めます。解放前から
越劇に丑で人気を博した女優さんがいたとは知りませんでした。呂端英の『穆桂英』とか、知らないだけで武技もあったみたいだし、ブログを全て書き直したいけど、知識の変遷を記録するって名分で書き直しなしに。編劇には女性も多いですが、人名辞典で男性が無徴で女性は「女、演員・・」というふうに書いてあります。リアル。
ここ最近は中国に行けていませんが、ネットでずいぶん映像ソフトが買えるようになったので活用してます。越劇では書虫が一番種類豊富で、中国書店や東方書店はまあまあ。内山書店は中間ぐらい。黄梅戯やSB黄梅調ならyesasiaだけれど、中国音楽に造詣の深い
江南春琴行さんは浙江紹興小百花越劇団のVCDが充実しています。この劇団は90年代の越劇小百花ブームを牽引したんだったっけ、武技で有名で小生スターの呉鳳花、旦の呉素英、陳飛が看板女優。私は丑の潘琴が好きです。『木蘭別伝』とか、邪道かもしれないけど笑える。
江南春琴行さんののページ
浙江紹興小百花越劇団『木蘭別伝』(斬新でコミカルな舞台)
同劇団『綉球縁』(後からレビューを読んでも理解できないほど縁談がこんがらかるコメディ)
【おまけ:「上海越劇誌」による日本公演データ】
出訪時期:1983年11月17日
演出単位:上海越劇院第三団
出訪人数:60人、演出場数:17場
団長:呉琛、副団長:郁仁民
劇目:『紅楼夢』
主要演員:沈干蘭(賈宝玉)、花秀月、朱雪蓮、李萍、
陳穎、華怡青、胡敏華
越劇研究をされている佐治俊彦先生の講座で上記のNHK放送を見ましたが、沈さんの調子は悪そうでした
(「葬花」の部分)。照明が俳優さんにあたっておらず、ましてやテレビ映像だとよく見えない。おーい。やはり外国上演向けに筋をいじったり、時間を短く演出を変えているんでしょうか。興味津々。 宝玉役が「沈干蓮」と「沈干蘭」になってるけど資料どおりです。今から見ると陳穎、華怡青が出ていたんですね。何の役だろう?