99年に大陸で大ヒットを記録。当時の朱首相も「役人はこのドラマを見るべき」と発言するほど。政治改革に心血を注いだ第5代雍正帝の一生を描いた大河ドラマです。康煕・乾隆帝時代が清朝最盛期とされ、
少し影が薄く悪評高い雍正帝ですが、私にかツボ。日本でもDVDやTV放送されている実力派です!
しかし登場人物が報われず暗い。宮崎市定『雍正帝』で「気に入らないからって江南科挙中止していいの?」と面白がっていたのですが、現実や映像化作品ではそれではすまないですね。中止反対派が孔子の位牌を担ぎ役人と対決する様子は凄みがありました。後半
改革が進まずどんどん憔悴していく姿は見ていて痛々しいです。42話で十三阿哥が臨終で「四阿哥」と呼びかけるところは大泣きしました。
弟2人を幽閉し「犬」「ブタ」と名づけ、往年の忠臣に死を賜り、厳しい文字の獄など見ているとちょっとブルーです。でも仕事熱心で
「朋党」など伝統的な官僚社会の癒着システムの排除に苦心し、賤民なんて皇帝と臣下しかいないんだから関係ないさとばかりに解放し、もとホームレスを登用しちゃったり、各省の長官から送られてきた奉書を全部きちんと読むなんて・・・偉い!
全44話のうち20話までは次の皇位争い、皇后所生だけどヘンな皇太子、ムッツリ韜晦派の四阿哥、一番人気の八阿哥。
地味な宮廷劇が中心ですが面白いです。ただ個人的に女性陣が活躍すると嬉しい。途中、雍正帝と十四阿哥の対立に女官が巻き込まれるところだけ異色。江南改革時に曹家抄家の様子が出てきます。雍正帝は「太子密建の法」を作った事で有名ですが、常に皇位争いの人生だったんですね。
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youtube『雍正王朝』ハイライト