邵氏出品黄梅調映画『玉堂春』

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ショウブラザーズの61年作品、監督はカンフー映画で有名な胡金銓=キン・フー。60年にはショウブラ看板監督だった李翰林『倩女幽魂』で助監督を務めていたましたが、こんな黄梅調の時代劇を撮っていたんですね。主役は同じく看板俳優の楽蒂=ベティ・ロー/ロック・タイに、趙雷=チャオ・レイ。唄がたくさんの、華麗で王道な黄梅調映画です。演目は明代の文人で、『金瓶梅』で有名な馮夢龍「三言ニ拍」のひとつ、『警世通言』からとったエピソード『玉堂春落難逢夫』から。

【あらすじ】官僚の息子・王金龍はふとしたことから妓女の蘇三と深く愛し合うように。妓楼で結婚式も上げ、非公式ながら夫婦となった2人ですが、金龍がお金を使い果たしてしまいます。妓楼から叩き出され、一時的にお寺でホームレスをした後に実家へ帰る金龍。改心し勉強に励み御史にまで上り詰めた彼が、ある日法廷で出会ったのはかつての妻・蘇三。彼女は金龍が追い出された後、不本意ながら山西省の沈燕林へ妾として落籍。沈家では嫉妬深い妻が蘇三を虐待し、しかも沈を毒殺しその罪を蘇三へ被せたのでした。思わぬ場所での再会には動揺しますが、取調べが進むうち蘇三は無実とわかります。都察院に持ち込まれるまで2審の

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写真の行商役、お気に入り俳優・李昆さんプロフィール
冤罪も晴れ蘇三は釈放。それとなく2人の過去を察した同僚の劉・潘両大人のバックアップもあり、遂に2人は結ばれ仲良く帰京。この演目は中央電視台ドラマ『紅楼夢』で柳湘蓮の俳優さんが出た黄梅戯TVドラマ80年代版がありますが、こちらはさすが黄梅調映画。TVドラマが王道の戯曲なのに比べてもっと初心者向き。黄梅戯のみならず越劇、京劇とあらゆる戯曲にあるこの演目、明代の話だけあって個人的に共感しにくい面があったんですが、この映画だとそれが薄まっています。戯曲だと最大のハイライトの法廷シーンもあっさりめで見やすい。

セットや衣装が断然豪華で酒令シーンが素敵でした。他のショウブラ作品『鳳還巣』でおやじトリオで主人公の恋の仲立ちをする俳優さんが、同じく金龍と蘇三を助ける知県のはん大人、『梁祝』で梁山伯の使用人・四九や『紅楼夢』でおやじ過ぎる茗烟を演じていた俳優さんが金龍おぼっちゃまに呆れつつ助けてしまう行商人の金哥など、脇役が光っていて飽きません。沈燕林も憎めないおじさんで、戯曲で毒殺されるのは彼のはずが、この映画では蘇三を毒殺する予定が手違いから彼が殺され気の毒。素寒貧になって勘当された金龍が姐たちのとりなしで老父に許されるシーンも、個人的にツボ。バカ息子ほど可愛いのかな、って状元になったんだから御の字ですかね。

作品紹介ページ
by hungmei | 2007-03-20 19:01 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(2)
Commented by chinafish at 2007-03-22 07:30 x
『玉堂春』の筋書き、今ひとつすんなりこないので色々調べたら、御史の王金龍と二人の同僚は、蘇三を裁く裁判官の立場だったのですね。蘇三のこの故事が、陶喆『Susan説』というCpopの元になっていることを別のブログで知りました。ご参考までに。↓
http://d.hatena.ne.jp/baatmui/20060220
Commented by hungmei at 2007-03-22 12:30
すみません、省略しまくっちゃったんですが、同僚というより部下の方が近いかもしれません。おそらく2人が下位の地方の裁判所の長官で、それをより高位の御史の王金龍が再度、蘇三の件に関し取調べ裁判を行うんです。cpopでもあるんですね、面白い!


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