ネットショップで購入、豫劇・評劇・黄梅戯・越劇が入ってます。
豫劇は河南省の地方劇、評劇は河北省だったかな?北方と南方のコラボレーションですね。曲のセレクトは真っ当、カラオケ版で字幕が唄に合わせ色が変わります。過去の戯曲映画やドラマから映像をあて、黄梅戯『女附馬』は文革で死んだ名優・厳鳳英の60年代映画、越劇『紅楼夢』『梁祝』名作で徐玉蘭・王文娟コンビと袁雪芬・範瑞娟コンビの同じく60年代映画版。豫劇『花木蘭』、評劇『花為媒』『劉巧児』も5.60年代映画から。しかし唄は最近のだったり、映像と唄が別作品からつぎはぎされているのが目立つ(汗)。
『牛郎織女』から「到底人間歓楽多」が入っていますが、使われている映像が映像が高層ビル群だのネオン街。戯曲で本来は時代劇で写真のような衣装ですが、ここでは「現代の」人間の世の楽しさになってる!要旨は「季節に合わせ花が咲き実がなって、村ではみんな農作業、愛しい夫と子どもに囲まれて、人の世はなんと素敵なんでしょう」という感じ。ちなみに現代の農作業の様子もコンバータとか入ってます。
唄はおそらく呉亜玲という私のお気に入りの女優さんで、写真は彼女が06年戯曲晩会でこの唄をうたったときのもの。
私は越劇映画『紅楼夢』『梁祝』はあまり好きではなく、この2作品なら戯曲より現実的に描かれた映画の方が好きですが、それでもやはり唄はすばらしいですね。特に『梁祝』で祝英台が梁山伯に向かい「女だからといって、なぜ馬鹿だと決めるんです?本当は女だって勉強していいはず、だって同じ人間なんですから」という「我家有個小九妹」が好きです。今でも女性で高学歴でも必ずしも歓迎されるわけでなし、今にも通じますね。ほか、黄梅戯『女附馬」の中で
庶民の女性の悲哀を皇女に訴える「我本閨中一釵裙」もいいな。下の写真の左横のような、官服を着て男装したヒロインが唄います。
<我本閨中一釵裙> ※本当は女性の意。釵(かんざし)と裙(もすそ)は女性の象徴。
民女名叫馮素珍、自幼許配李兆廷。
爹娘嫌貧愛富貴、誣陥李郎入了監中。
民女只為救夫命、万里弄波至京城。
実指望取得功名夫有救、誰知被召入深宮。
公主生長在深宮、怎知民間女子痛苦情。
王三姐守寒塞一十八歳、劉翠屏苦度了十六春。
還有那前朝英台女、生生死死愛梁生、
父母嫌貧愛富貴、女児不忘恩愛情。
抜粋ですが、両親が没落した許婚と結婚させるのを嫌がり、かつ許婚が無実の罪で投獄されたことを受け、男装し許婚を救おうとしたところとんとん拍子で出世し公主と結婚する自体になってしまった。公主は箱入り育ちだからわからないかもしれないけれど、
夫を救いたい女児の気持ちはいつの時代でも同じ・・・と「梁祝」の祝英台など典故を引き切々と訴えます。黄梅戯の中ではこの唄が一番好きなのですが、どーもうまく写真編集ソフトに取り込めず・・・それに歌詞だけ無理やり載せてみたんですが、訳が全然出来ません(涙)。うまく戯曲を紹介するには、道のりは長そうです。