・蘇静好/宝親王格格/純妃/蘇答応
飾:王媛可
潜邸八人の一人、鐘粹宮居住。皇三子、六子の母。璎珞暗殺を目論見るも、最後は露見し惨殺。モデルは純恵皇貴妃蘇佳氏。演者さんは金庸ものに出ていたけど、清朝ドラマ初出演らしい。
・珂里叶特・阿妍/飾:練練
宝親王格格/愉貴人/愉嬪/愉妃
蒙古鑲藍旗、永和宮居住。皇五子の母。気弱で陰謀に巻き込まれ出宮出家、息子は魏璎珞に託す。モデルは愉貴妃珂里葉特氏。女優さんが古装でずいぶん老けて見えた。前髪のせいか。
・金氏(姉)/飾:潘時七(二役)
宝親王格格/嘉嬪/嘉貴人/金答応
潜邸八人の一人で、即位後は嬪、皇四子の母。要領が悪く、浮き沈みというより降格続き。儲秀宮に住むがのち北三所蟄居、最後は自害。モデルは淑嘉皇貴妃金佳氏。
・金氏(妹)/金貴人/嘉妃
飾:潘時七(二役)
嘉嬪の双子の妹。魏璎珞を貶めようとし失敗、儲秀宮へ幽閉。最後どうなったかはっきりしてないのはカットされたからという噂。姉とはホクロで区別。この二役いるかな。
・録祜禄・沉璧/常貴人/順嬪/飾:張嘉倪
湖広総督(高官)の娘。寵愛を集めるも、乾隆帝を殺そうとして麗景軒へ幽閉。モデルは容妃和卓氏と順貴人録祜禄氏。名前が甄嬛伝風味。
・陸晩晩/慶常在/慶妃/飾:李若寧
八旗選秀にて入宮。性格は善良、永寿宮に住む。モデルは慶恭皇貴妃陸氏。瓔珞から信頼されており子どもを任された。
・柏氏/怡嬪/飾:徐百弄
愉妃の親友、永和宮に住む。高貴妃の毒殺未遂を告発するが失敗し自殺、二話にして退場。モデルは怡嬪柏氏。
・巴林氏/頴貴人/頴嬪/飾:劉路
一話から出ているが普段モブ。翊坤宮に住む。モデルは頴貴妃巴林氏。
・陳氏/宝親王格格/婉貴人/婉嬪/飾:欣慧
上に同じ。永寿宮に住む、潜邸八人の一人。モデルは婉貴妃陳氏。
・索倬羅氏/瑞貴人/飾:常小雨
上に同じ。启祥宮に住む。モデルは瑞貴人索倬羅氏。
・博爾済吉氏/多貴人
上に同じ。モデルは豫妃博爾済吉氏。
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●皇族宗室、先帝遺孀(未亡人)
・太后録祜禄氏/飾:宋春麗
熹妃/熹皇貴妃/加諡崇慶皇太后
先帝の妾で乾隆帝養母。寿康宮に住む。ラストまで屋台骨を支え、平和な人柄で、母后というよりもはや皇祖母。史実では乾隆帝生母。袁春望を先帝の子ではないと明言するが。
・裕太妃耿氏/飾:白珊
皇孝裕皇貴太妃/追諡純懿皇貴妃
和親王弘昼の母で前半ラスボス。善人を装うが、本性は純妃よりよほど悪。瓔珞と対峙し、落雷によって死亡。白珊は虐げられる姿もおにばば姿も美しい。本来は崇慶皇太后より年上。落雷により因果応報で死ぬというのは民話などでよくありますが、ドラマでやるとは思わなかった。
・愛新覚羅・弘昼/飾:洪堯
和親王/乾隆の異母弟/裕太妃所生
魏璎寧を手篭めにした諸悪の根源。太妃死後も幅を利かせていたが、クーデターが露見し賜死。ラスボスなわりには軽い。ちょび髭。歴史では雍正帝皇三子で乾隆の兄だが、ドラマではセリフからして弟の設定みたい。
・愛新覚羅・胤禛/飾:王絵春
雍正帝/康煕帝四子
乾隆帝らの父。自らの父・康煕帝に成人した皇子が二十人近くおり激しい後継争いをしたため、太子密建(秘密立儲)を定めた。如懿伝と同じく皇帝俳優の演じる姿は貫禄満点。
・愛新覚羅・弘暁/怡親王/飾:成浚文
康熙帝十三子胤祥の七子、二代目怡親王。父は雍正帝即位への貢献から世袭罔替に。魏璎珞追い落としを目論むも露見。
・愛新覚羅・永琪/飾:陳宥維
乾隆皇五子/荣親王
生母は愉妃。人品優れ文武に長け、父から愛されるがゆえ常に命を狙われ、蛇に噛まれ死線をさまよう。ドラマ一年後には死ぬらしい。
・愛新覚羅・永珹/和碩履親王/飾:方洋飛
乾隆四子で金氏所生、輝髪那拉氏が養育。袁春望に煽られ執拗に永琪を妨害、宗人府ゆきに。
●外戚、官員
・喜塔腊・爾晴/飾:蘇青
長春宮掌事姑姑/傅恒妻/世襲一等公爵夫人
鑲黄旗包衣、喜塔腊・来保の嫡孫。瓔珞の長春宮での先輩、傅恒と結婚してから激変、始めの善良さはどこへ。ヒステリーが孝庄秘史の小玉児(飾:白慶琳)なみ、かつ悪事がえげつない。賜死となりその後にまた一波乱。
・佐領夫人朗佳氏/飾:戴春荣
継皇后輝髪那拉氏生母
かつての皇后烏喇那拉氏がその母親役を!喜んでいたら、序盤で派手に死亡。目立ってはいたかな…。そして戴春荣と余詩曼て母娘設定微妙な気がしないでもない。モデルは実在人物。
・富察夫人覚羅氏/飾:茹萍
富察皇后、傅恒生母
茹萍は時代劇がはまる。佐領夫人朗佳氏は官職名+夫人(封号)+自分の名字、この人は婚家の名字+夫人+自分の名字。娘は自殺して息子は若死にして、て可愛そう。この人も実在人物。
・多拉爾·海蘭察/飾:王冠逸
御前侍衛/副蒙古都統/明玉の未婚夫
モンゴル系鄂温克族多拉爾氏。傅恒の親友。見た目がファンキー。モデルは同名、対台湾などで戦功多数。相愛の明玉と結ばれるはずが。ラスト傅恒の遺言を瓔珞に伝えた。
・魏清泰/内務府内管領(官職名、六品)
飾:沈保平
魏璎寧、瓔珞姉妹の父。姉の死の真相究明に宮女になると言い出した次女・魏瓔珞を叱り飛ばすが。役者さんが甄嬛伝の太監・蘇培盛、如懿伝にも出ていた。
・那尔布(下の名前)/佐領(四品)
飾:姚未平
輝髪那拉氏の父。一人息子が牢屋入りでなんとか出獄を目指し、妻は卒倒。のちには汚職で自らが入獄、獄死する。
※福康安はドラマで実父が傅恒庶弟、野史では福康安乾隆落胤説も。番外続編《金枝玉葉》は、魏璎珞を母の仇と育った福康安、博爾済吉親王、璎珞所生九公主の三角関係もの。
《延禧攻略2》も予定あるらしい。そしてカット部分で福康安には全てが知らされ、魏璎珞に恨みは抱いていない結末だったらしい。2があるなら世代が変わるのかなぁ…。因果がめぐる。
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●宦官、侍衛、宮女ほか
・袁望春/飾:王茂蕾
円明園太監/辛者庫太監
輝髪那拉氏賠身太監
円明園時代の魏璎珞と義兄妹に。母は銭氏、乾隆の全血きょうだい(同父同母)らしいが…。鬱屈した育ちから悪事を尽くし成功しかけるも、ラストで太后に出自を否定され発狂。悪役への変化はみものだったが、とにかく後味が悪い。カット部分ではそのうち死んだみたい。
・明玉/飾:姜梓新
長春宮侍婢/鐘粹宮侍婢/
魏璎珞賠身侍婢/海蘭察未婚妻
はじめ魏璎珞の同僚、のちには魏璎珞の侍女。傅恒を好いていたが徐々に海蘭察にひかれ、皇帝の媒酌で結婚のはずが…。爾晴許さん。
青蓮/富察府侍婢/飾:方楚彤
富察府の使用人で、傅恒に懸想。嫁入りしてきた爾晴に虐待され娼館へ売り飛ばされる。傅恒に知られたことを恥じ自殺。爾晴許さん。
・魏璎寧/綉女/飾:鄧沙
歓娱影視(于正)女優・鄧沙。母をなくし妹を慈しみ育てた善人が、こうも悲惨な目にあうとは。出仕時高寧馨と百合の噂。
・李玉/御前太監/総管太監/飾:劉恩尚
乾隆と兄弟同然で信頼厚く、見た目がお笑いっぽいが意外に偉い。《如懿伝》と同名キャラクターなのはモデルがいるのか。
・叶太医/民間医/侍医/飾:易勇
江南の名医。瓔珞が招聘するも三年勤めたのちまた旅に。しかしその後五阿哥治療に呼び戻される。実在人物がモデル。
・方妮子/綉坊掌事宮女/飾:殷旭
瓔珞の上司。瓔珞を罠にはめようとして、かえって自らが駆逐された。
・張嬷嬷/綉坊掌事宮女/飾:何佳怡
瓔珞の上司。姉のことも知り心配してくれるが、出番が少なめで残念。
・吉祥/綉女/飾:張譯兮
瓔珞の同期。辛い境遇ながら善良で瓔珞と仲良くなるが、冤罪で処刑。
・玲瓏/綉女/飾:陳偌汐
瓔珞をライバル視し、吉祥を罠にはめるが、瓔珞に復讐され遠く北方へ流刑に。
・珍児/輝髪那拉氏賠身侍婢/方安娜
袁春望のことを好きで陰謀に加担するも、利用されただけで殺される。
・斉佳・慶錫/乾清門侍衛/飾:譚旭
魏璎珞の姉、瓔寧の恋人。璎珞の冤罪を晴らすため真相究明に動く。
・小全子/延禧宮太監/飾:鄭龍
はじめ金氏の手駒として登場したが、魏璎珞のアメとムチに操られ寝返る。
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●総評/感想
《如懿伝》が正統派宮廷悲劇なら、《延禧攻略》はリベンジ目的の出世話。瓔珞は入宮から二十四年かけ姉の敵討ちを達成。乾隆皇子を擁立して摂政となり、ドルゴンの再来を目指した和親王のクーデターを防いだ。
……という話の大きさと、冷蔵庫的なものを発明するなど瓔珞一人で解決してしまうのと、傅恒も若くて終盤は無理が。話に合わせ工夫してほしい。妃嬪の企みもやや稚拙。
復讐達成の爽快感なら《延禧攻略》。情緒や群像劇なら《如懿伝》。衣装はどちらも凝っていますが、《延禧攻略》は淡色、髪型も丸みのあるかわいらしさ。《如懿伝》はシックで清朝らしい重厚さです。個人的には《如懿伝》がより好き。