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越劇・黄梅戯・紅楼夢 since 2006



87年央視版紅楼夢の思い出【雑感】

    2010年新版と黛玉伝を見るにつけ、87年央視版を見返すことが多くなり、原書まで引っ張り出してきました。10年ほど前、ツタヤで央視版のVHSビデオ抜粋版3巻を見つけ「紅楼夢って名前は聞くけどマイナーだな、どんなのか映像なら見やすそう。」と視聴したものの難解で、途中放棄も考えましたがラスト黛玉焚稿にビビと来てからは、どっぷりつかって戻れず。それからすぐコニービジョンから日本語字幕版全36話完結DVD発売。越劇を知ったのも越劇紅楼夢からだし、今は中国時代劇を見るのが大好き、央視版からいろいろな機会をもらいました。そこで、87年央視版のファンなら意味のある情報をまとめてメモ。



・鬼籍に入られた方は、陳暁旭さん(林黛玉)、馬広儒さん(賈端)、李婷さん(賈母)。
・撮影中知り合い結婚したカップルは陳剣月さん(香菱)・呉暁東さん(賈芸)、候長英さん(北静王/柳湘蓮)と沈琳さん(平児)。
・長期撮影でホームシックになることもあり、袁玫さん(襲人)は故郷の魚料理を出してもらって慰められた。この方は黄梅戯女優さん、今は引退した様子。央視戯曲晩会にも出た。
・陳暁旭さんはオーディションに自薦。遼寧省から北京に出てきて都会なのに驚いた。 
・李頡さん(賈赦)は俳優で年長のため、演技指導も担当した。新版では焦大役。王貴娥さん(尤氏)も、新版で尤大娘を演じています。
・張静林さん(晴雯)は早稲田大学に留学経験があり、今は制作側。京劇俳優。
・郭宵珍さん(史湘雲)は黄梅戯女優で、今も現役。20周年記念番では同じく黄梅戯俳優の候長英さんと対花を歌っていました。今でも出演舞台のVCDをよく買います。
・周月さん(尤三姐)は演技もしてタイムキーパーも。現役で映画にも出演。はじめ王熙鳳、次は李紈に選出されていたが、最終的に尤三姐に。話劇俳優。
・王陽奮強さん(賈宝玉)はカツラで演技、地頭は丸刈。現在はドラマ監督。四川出身。このドラマで俳優魂を使い切り、以後は演じる気がなくなったとインタビューで語っていました。
・鄧jieさん(王熙鳳)も四川出身、現役で時代劇に多々出演。旦那様も超有名時代劇俳優。夫妻が主演するコメディ時代劇はヒットを飛ばし、私も好きです。
・陳力さんは、柳嫂子と同時に主題歌演唱を担当している。落差が面白い。嫂子役がゲスト出演なのか、人材不足でおはちがまわってきたのか・・。
・李楠さん(茗煙)は40歳を過ぎた今も容貌が変わらず、90年代の「康熙王朝」では少年期を、「還珠格格」では宦官役、2000年代にも少年役をやっていた。
・王羊さん(薛宝琴)は当時32歳。20歳の陳暁旭さん(黛玉)と張莉さん(薛宝釵)の妹役を完ぺきにこなし、2002年には戯曲で最も名誉な梅花賞受賞。
・徐麗霞さん(紫娟)、周賢珍さん(王夫人)も話劇俳優。徐さんは現役でいらっしゃるようで、舞台出演作がたくさんありました。
・はじめ金莉莉さんが賈迎春でしたが、俳優学校入学で牟一さんに交替。その後金さんは15回金鷹賞受賞。
・胡澤紅さん(賈惜春)は越劇女優で王文娟老師に師事、現在は広告会社勤務。電影版には多かった越劇女優ですが央視版では彼女だけだと思う。
・孫夢泉さん(李紈)、呉暁東さん(賈芸)、陳剣月さん(香菱)、高宏亮さん(賈璉)ともに、今でも時代劇で拝見します。画面で気づかなくてもクレジットにいたら慌てて探します。
・当時の時代背景か、戯曲出身者のみならず、街中でスカウトされた方も。牟一さん(二代目迎春)は切符売り場で働いているところを、成梅さん(賈元春)はデパートの販売員だったのを見込まれ出演。
・2003年に行われた20周年記念番組では、沙玉華さん(劉老老)もお元気でした。ここ数年に25周年記念もやったらしいので、そのうち見てみたいです。しかし年の数え方がアバウトだ。
・08年国劇盛典の晩会では、主題歌「枉疑眉」を鄧jieさん(熙鳳)、金莉莉さん(初代迎春)、鄧[金争]さん(鴛鴦)、沈琳さん(平児)らが歌っていました。
・鄧[金争]さんも着実にキャリアを積み数々の賞を受賞しています。初受賞はこのドラマでの演技。映画にも多数出演。マニアックなところでは電影版宝釵の傅芸偉さんと共演あり。
・当時遺作となった「火焼阿房宮」を北京で撮影中のリーハンシャンも、ちょこっとアドバイスしたりしたらしい。時代劇映画なら大ベテランの大御所。
・北京大観園をはじめ、撮影に使われたセットを残した河北栄国府など、現在も観光できます。電影版のセットパークとともに一回じっくり見てみたい。見たことはありますがせわしなかったので。北京大観園では頻繁にロケをするようで今も時代劇でよく見ますが、老朽化が激しそうだしお役御免にならないか心配。

    宝黛釵役のお三方が俳優業を引退していますし、他の出演作品も少なめなので(陳暁旭さんは、その後上海電視「家春秋」に出たのみ。)、その印象が強かったのですが、他方で現役でテレビ、戯曲、映画にと活躍されている方もたくさんいらっしゃるなと。惜しむらくはお三方や、東方見桜さん(探春)の俳優業ももう少し見てみたかった。東方さんはもう少し出演作がありますが、出番が多いものはあまり見たことがなく、画面の端で見つけて「もっと映して!」と画面にかじりついたり。このドラマで拝見し俳優業の成功間違いなしというように思えましたが、90年代に海外出国ブームがあったり、俳優人生もなかなか複雑なのかも。
by hungmei | 2013-06-16 17:50 | 3紅楼夢/ドラマ、書籍等 | Comments(0)
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