中国演劇に詳しい方から、「越劇が好きなら、台湾の歌仔戲で、特に『明華園』ていう劇団がすごく近い劇をやってるよ」と教わり、動画で見てみました。越劇自体、台湾でも劇団があるとか聞いたのですが、歌仔戲は台湾独自の劇。よく見かけていましたが、今回初めて動画で鑑賞。

【明華園の公演情報-白蛇伝】


【新編歌仔戲『潘金蓮』】


確かに明華園の方は越劇に似ていますねー。そのうちちゃんと見てみたいです。下の普通の(?)歌仔戲の方は、潘金蓮なのに貫禄ありすぎて、ちょっと・・?あとガタイがいいしもしかして男優さんなのかな。
# by hungmei | 2008-10-26 15:57 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(0)

越劇、黄梅戯の劇団

【越劇の劇団】※私が見たことがあるもので、大雑把かつ独断でご紹介

・上海越劇院
 1940年代に越劇が浙江省から再度、上海入りてからずっと越劇の聖地(言い過ぎか)。創立50年以上、国立劇団で上海大戯院を擁する。男女合演の第一団と、女優のみの紅楼劇団の二団編成。男優も所属する数少ない劇団。越劇団の中で最高のステータスと歴史、俳優層を誇り、越劇俳優人生すごろくで「あがり」みたいな気がする。

・浙江省小百花越劇団
 越劇発祥の地、浙江省の劇団。80年代に海外公演用エリート劇団として創設。茅威涛などが有名。映画スターの何賽飛、陶慧敏もここの出身。演出家の楊小青を輩出し、90年代『西廂記』『陸游与唐婉』では斬新な舞台芸術を披露。小百花ブームを牽引。

ヒット作舞台版『五女拜寿』、越劇各流派がてんこ盛りで豪華!
電影版『五女拜寿』

・浙江紹興小百花越劇団
 小百花ブームにのって創立された比較的わかい劇団で、浙江省紹興地方にありますが、陳飛(傳派)、呉素花(呂派)、呉鳳花(範派)の三人の看板女優とヅカ顔負けの華やかなレビューで人気。女優の武技にも力を入れており、群舞と戦闘シーンは圧巻。

武技にレビューに実験的要素が炸裂の『木蘭別伝』レビュー
紹興小百花越劇団建団20周年『凰華正華』

・南京市越劇団
 越劇十姐妹の一人、竺水招が在籍していた。江蘇省の州都・南京市にある。今は二世の竺小招が看板女優。南京を舞台にした演目が売り。また陶琪はインテリ越劇女優で有名らしい。わりとあっさりめの印象。

南京の伝承をもとにした悲恋もの「莫愁女」
南京市越劇団カラオケVCD

・上海静安越劇団
 威雅仙、[比の下に十]華芳率いる威・[比十]派の牙城。創立50周年をやっていた。『血手印』『売油郎』などが有名。

威雅仙、[比十]華芳の出演する『玉堂春』レビュー

【黄梅戯の劇団】
・安徽省黄梅戯劇院
 州都の合肥にあり、国立で最大の劇団。馬蘭、黄新徳、蒋建国など梅花賞受賞者を輩出。ほか、呉瓊、徐君、呉亜玲などが有名。厳鳳英、王少舫など50年代以後の黄梅戯の歴史とともに歩む生き字引。旧版ドラマ『紅楼夢』襲人役だった袁meiさんが所属していた。

・安慶市黄梅戯劇団
 安徽省安慶市にあり、電影制作に強い印象がある(60-80年代)。同じく『紅楼夢』史湘雲役の郭霄珍さんが現在も所属し、演技が見られます。

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# by hungmei | 2008-10-26 08:57 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(1)
※中国DVD、VCDを購入される方はご参考までに。

【中国時代劇なら】
yesasia.com
 香港の会社で日本のクレジットカードでも決済がスムーズ。古い香港映画から、最新の大陸版まで種類が豊富。価格も(日本で買うなら)比較的安いし、納期も在庫有なら最短8日と海外からの発送としては早い。送料も安め。

クイックチャイナ
 特に時代劇に特化していないが、話題作が豊富に揃う。最近のヒット作が中心で、昔の時代劇はないけれど、近年のヒット時代劇なら絶対オススメ。航空便か船便か選べて、前者なら送料が高いが2週間ほど。後者なら一ヶ月位。

【中国戯曲なら】
江南春琴行
 神戸で中国伝統楽器教室を営む店主様が経営されている、昆曲や中国伝統音楽中心のショップ。越劇の扱いがあり、江南に詳しい方らしいチョイスで良作が選べます。サービスも決め細やかで、納期がとても早い(日本の在庫から発送のため、注文後、数日で届きます)。浙江紹興小百花越劇団のものが多く揃う。

ジェーシーヒア
 江東区にある会社だが、大体取り寄せのようで到着まで一ヶ月くらいかかる。値段は安め。ただ代引など決済方法がやや不便。でも日本のサイトで黄梅戯なら一番かもしれない。可愛らしく包装してくださり栞などがおまけ有。越劇は静安越劇団のものが多い。

影視王
 名古屋のお店ですが恐らく中国の方が経営されているようで、一度電話で注文確認がきたら中国語で話されました・・(なので、意思疎通は叶わず)。まれに「なぜこんなマニアックなものが?」みたいな戯曲映画がある。

【とにかく様々な種類を安く、中国から買いたいなら】
卓越網
 ご存知中国amazon。それだけに日本のamazonとシステムも画面も近く、買いやすいかも。現地価格なので往々にして送料の方が高くなったりするが、当当に比べ出荷のお知らせメールなどサービスはきめ細かいです。海外サイトだけど表示もスムーズだし。

当当網
 中国のネットショップ。慣れていないと卓越網よりは使いにくいかも。しかし戯曲に関しては、卓越でもなくて欲しかった商品を置いていたり、なかなか捨て置けないサイト。しかしサイト表示がすっごく重くてツライ。

【日本式のサービスで厳選された良作を見たいなら】
チャイナべシネマ
 広東省深圳市で日本人店主さまが経営するネットショップ。サービスも細やかで納期も早く(最短8日くらい)、DVD経済版が揃っていて値段も安めです。大陸エンタメ情報満載の読み物は面白く、品揃えはコンパクトですが初心者だったら絶対ここがお勧めです。

【品揃え豊富で使いやすいショップなら】
書虫
 横浜中華街にオフィスを構える日本の中国語書籍ネットショップの古参。戯曲、時代劇、ほか学術書など幅広い品揃え。値段はやや高め、納期も取り寄せなら1ヶ月かかりますが、「公費/私費」が選べたり研究者御用達なイメージ。古典文学とかならいいかも。

ほか内山書店や東方書店といった神保町古参書店のネット購入法も有。
# by hungmei | 2008-10-25 15:40 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(0)
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香港華文影公司出品。主演は金宝花、張菌、高佩ですが、手持ちの越劇の本にも名前が見当たりません。私の持っている越劇の本はやはり中国本土が中心に書かれているので、残念ながら香港の越劇についてはわかりません。見た感じ、香港だからという違いは感じませんでした。粤語ではありますが。ただ年代もののためか、字幕が見づらいです。白抜きの細い字なので白い衣装の人がアップになると字幕が背景と同化し、全く見えず、何言ってるのかわからん・・。

庭で惹かれあう二人が密会したり結婚するために男が科挙を受けに行くなど、伝統的モチーフもたくさんありますが、越劇にしては戦闘シーンが稀にあるのが面白いです。作中で美人と評判の鶯鶯を嫁によこせと、孫飛虎が大勢の兵を引き連れ張生や鶯鶯の滞在する普救寺を包囲します。張生は友人の将軍に手紙で援軍を頼み、みごと孫を打ち負かしますが、その時にちょこっと軍隊シーンがあったりします。後は恵明という寺男が孫など俺がやっつけてやる、といった感じで息巻くシーンがあり、男優さんが演じています。

個人的には崔鶯鶯が老けすぎて、いまいち。でも今でもソフトをよく見るので、名作として残っているんでしょうね。西廂記、映画化作品はたくさんありますから、その中で残っているんだし。

映画紹介、当時のレビューなどはこちらから

---キャスト、スタッフ---------------------------------------
導 演:趙一山
編 劇:趙一山、袁珠兒、丁皓
金寶花 .... 張君端
張茵 .... 鶯鶯
高佩 .... 紅娘
裘大官 .... 惠明
錢翠飛 .... 歡郎
屠笑飛 .... 夫人
錢鑫培 .... 法本
鐘凡 .... 法聰
瀋蕊敏 .... 琴童
# by hungmei | 2008-10-24 22:00 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(1)
d0095406_21233916.jpg  電影と原作古典小説を両方楽しめる初心者にはうれしいこのシリーズ、『紅楼夢』、『西廂記』と持っていますが、今度は『聊斎志異導選』をチョイス。写真は「西廂記」なんですが、購入元の書虫で写真がなかったため転用。古典文学は全て同じ系統なのか、色が違うだけ(聊斎は緑色)で構図、字体ともに大体同じ表紙です。特筆すべきは供読の電影!「非売品」と銘打たれ、私も全く見たことがない作品で、今は入手困難なのか?なのでここでは電影を中心にご紹介。字幕無しですが普通話でかなり聞き取りやすい。北京電影製片制作。ネットによると「幽魂奇恋」というタイトルでも紹介されていますが、黄国強プロフィールでは「痴男・・」のタイトルが採用されている。ありがち。

---電影キャスト、スタッフ--------------------------------------
『痴男狂女両世情』※電影情報もこのリンクから
編劇:李棟、霍庄/導演:霍庄、徐暁星/文学顧問:馬徳波
魯飛飛/盧小姐(狂女)...趙雪萍
 魯府のお嬢様。狩が好きで闊達、紅い衣装の似合う可愛らしい美少女だったが、張郎に出会ってすぐ後に若くして亡くなる。狩に励んだ事で死後は地獄に落とされるが、張郎の読経供養のおかげで幽霊として現世に姿を現す。史湘雲っぽい感じですごく可愛らしいが、ベッドシーンではなかなか妖艶でした。灯篭見物の際に屋台のおじさんにいちゃもんをつけるゴロツキを超能力でやっつけたり、虐待されるこじきを助けたり、直情型の善人。盧小姐として生まれ変わった後は勘違いで張郎を追い返すが、その晩すぐに死亡。張郎の夢枕に立ち蘇生を頼み生き返る。盧家はいいけど、魯家では娘が亡くなったまま、悲しくないかなあ。しかも若死にしすぎ、二回も。

張郎(痴男)...黄国強 
 張家のお坊ちゃま。野原で偶然出会った魯飛飛に一目ぼれするが、彼女の死と地獄で苦しむのをしってからは供養のため読経に励む。馬に乗れないあたり武技は苦手らしく、飛飛に教えられながら乗馬に励むシーンは可愛らしい。結構いちずで熱情的。そして幽霊となった飛飛と逢瀬を持つが、彼女が地獄へ連れ戻されるに当たり、冥界に行き戦うわ彼女を弔い独身を通す恋に燃える男。何仙姑らの助けで飛飛が生まれ変わったと知ってからは、転生後の飛飛(盧小姐)を訪れいったんは追い返される。その晩に盧小姐がなくなった後は屋敷に強行突入、こんどこそは蘇生させ、苦節数十年の苦労が報われめでたく飛飛(盧小姐)と結ばれる。フルネームがクレジットに出ないので呼び名しかわからなかったが、於旦という名前らしい。

盧夫妻...夏宗学、袁mei
 飛飛の転生先の両親。幼少時から「張郎」と繰り返していた娘を案じていたところ、張郎がきたので渋々引き合わせる。「歳が若すぎる」と盧小姐が偽者と誤解し、それを聞き怒って張郎をたたき出す。娘の死後、葬式に張郎が殴りこみ蘇生させてくれるよう頼まれ、その迫力意怖気づくが、母の方が「仕方ない、棺を開けなさい!」と開き直る。父は「本当にあけるの?」とひいいているが、結局娘は蘇生し、張郎と娶わせる。


王生...王朔 
 張郎の親戚か友人。一目ぼれした相手の名前がわからない張郎に魯飛飛の名前を教え、恋のアプローチに協力する。張郎が両親にとじこめられた時はこっそり助け出してくれる。張郎が総角(あげまき)に垂れ髪なのに対し、彼は完全な束髪で全て髪を結い上げている。何の違い?俳優さんは90年代以降は演出側にまわっているよう『夢想照進現實』(2006)。

張 父...袁長旭
 息子が夜にふらふらし、寝坊が増えたのを怪しみ、自室に閉じ込める。息子は十数年後に若返って好きな相手と結ばれたからいいけど、お父さんは息子とその将来が心配ではなかったでしょうか・・。最後、結婚式にいたか見えませんでした。個人的に気になります。

二嫂
 媒婆かな?多分。飛飛との仲人を頼まれ張郎の部屋を訪れた際、飛飛のいたずらにあい、いろんな物が空中を飛交い釜にお尻を突っ込みずぶぬれに。「幽霊との縁組の仲人なんて」と怖気づくが、お金は受け取って逃げ帰る。

女道士
 飛飛の供養中に張郎が転寝した痴男の夢に出てきて、飛飛が殺生の罪で地獄で折檻されていると知らす。女道士のわりに化粧の濃いおばはん。

乞食/土地爺...劉金山
 灯篭見物の際に飛飛と張郎が偶然助けた乞食。実は仙人とか土地神さまで、張郎に飛飛を取り戻す方法を教授してくれる。普段は土中に住んでいるらしく、張郎にいろいろ教えてくれた後は土中に帰っていた。俳優さんは大御所みたいで、ドラマ『楊三姐告狀』 (2007)にも出ている。戯曲・古装が得意なのかなあ。頼もしい。

冥界からの使い 
 ざんばら髪、真っ白な顔に眼の下にはくっきりしたクマ、キョンシースタイルの歩行に空中飛行、口からだらりと垂れ下がる赤い舌と伝統中国幽霊スタイル。野原で遊ぶ二人を引き裂き飛飛を地獄へ連れ戻す。「ホッホッホ」と奇声を発しながら迫る姿は間抜けつつかなりコワイ。

冥界の幽霊、獄卒たち
 幽霊は三途の川のやり手ばばに口から玉を出させられ、獄卒はガンガン鞭打ちだの皮はぎ、焼印、熱湯攻め、腹への釘うちなど死者への拷問を行う。地獄シーンは特撮も凝っていて迫力有。でも獄卒の見かけは高木ブーの雷様そっくりで動きもかなりコミカル。

阿 喜...葛建軍、阿 菊...姫 浩
 地獄で同じく、女の蘇生を目指し戦っていたカップル。その最中、男は片腕を失うが、女は構わないといい2人で人界へ戻ってゆく。こちらの2人も気になりますね~。

何仙姑...鄭天緯、老院公...孫本厚
 雲の上から老いた張郎を見て、その純情に感心。軍人とその妾に化け、張郎の本心を試し、彼に二心がないとわかると彼の容貌を若返らせ、飛飛の転生先を知らせる。何仙姑は蓮がシンボルですが、いくらなんでもでかすぎる蓮を持っていて笑えた。

盧家の執事、使用人♂ズ
 張郎が初めて訪れた時は冷たくあしらうが、盧夫妻の命を受け張郎と[上+戸]小姐をお目通しさせる。[上+戸]小姐の死後、葬儀を営む際に張郎が突入した際には、超能力?のついた張郎にコテンパンにやられアクションとお笑いを振りまく。

※※以下、語学力不足で映像と一致しない役の方々※※
鉄拐李...閻懐礼(?)
奶 娘...袁芝華(たぶん盧小姐の乳母)
王 婆...翟月蓉(?)
---あらすじ-----------------------------------------------
 張郎が野原を歩いてると、魯飛飛が打ち落とした鴨を偶然拾う。彼女に一目ぼれした張郎は名前も聞けずただ呆然とするばかり、飛飛に笑われ鴨をもらって帰宅する。彼女が魯家のお嬢様と知り魯家を訪れるとなんと彼女の葬儀の途中。ショックを受けた張郎は彼女を個人的に弔い、そこへ幽霊となった彼女が現れ枕を交わす。しかし冥界からの迎えが飛飛を連れ去り、張郎は地獄へ赴き飛飛を人界へ引き戻そうとするが作戦は全て失敗。飛飛は盧家に生まれ変わる。いっぽう張郎は飛飛の供養に十数年励み、何仙姑らの助けで飛飛がの転生先を知らされ盧家を訪れる。幼少時から張郎を待っていた娘を知る両親は引き合わすが、盧小姐(飛飛)は張郎を見て「年が若すぎておかしい、人違い」とし、張郎はたたき出される。しかしその夜に盧小姐は死亡、張郎の夢枕に立ち謝罪し蘇生を頼む。張郎はそれを実行し、時を経て2人は再び結ばれる。
-----電影の感想-------------------------------------------
 音楽、フィルムの具合、特撮技術など86年『電影紅楼夢』や88年『垂簾朝政』などを彷彿とさせます。チープな特撮がレトロさにあいまってたまらない。聊斎志異らしい一目ぼれ→幽霊と即、同衾というスピード展開ですが、ここのカップルは微笑ましく思わず感情移入してしまい、葬儀のシーンでは泣けました。本よりこっちの電影を買えたのが何より嬉しい!しかし原作が聊斎志異のどの話なのかはちょっとわかりませんが、改変とあったので、いくつかの話を混ぜたのかな。黄国強には「阅微草堂」というドラマもあるみたいだし、聊斎志異や阅微草堂みたいな幽霊恋愛話って結構好きです。
----書籍の内容--------------------------------------------
 戯曲『西廂記』(元代)、白話小説『紅楼夢』(清代)では原文に注がついていましたが、こちらは清代でも文言小説だけに一話ずつ原文と現代語訳の両方が載っています。入っているのは『聶小倩』(チャイニーズ・ゴースト・ストーリーの原作で有名)、『画壁』(壁画の美女に一目ぼれした男とその美女が逢瀬を持ち、童形の髪型が成人の結髪に変わる話)、『画皮』(妾にいれた女が実は人の皮をかぶった妖怪というホラー)などスタンダードなもの。と思いきや、最後に『人妖』が入っている。これは「女と思って家に泊めたのが実は♂で、女に化けて女性を強姦する盗賊の一味。夫婦ともども驚くが美貌にほれ、妾として一生その家ですごさせ、死後は妻の横に葬った」という実話記録風エピソード。教育的に載せていいんでしょうか?すごく面白いです。
------------------------------------------------------------
電影供読中国文学文庫シリーズ紹介(西廂記ほか)
「聊斎志異導選」商品紹介(書虫)
# by hungmei | 2008-10-24 21:17 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(3)
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 編導:趙慧娟、1984年、浙江省小百花越劇団演出。今は映画・TVスターとしても名高い何賽飛・陶慧敏と、越劇で活躍の夏賽麗が出演。20年以上前の作品だけに古めかしいですが、それでもしっかりした演技&演出になっており、小百花ブームを牽引した、上海越劇院と双璧をなす(言いすぎ?)浙江小百花越劇団の底力を見た感じ。「上海電視台」とあり、演員紹介も含まれているので、浙江小百花越劇団の紹介も兼ねた番組っぽい。
-----『双珠鳳』あらすじ------------------------------------
  洛陽の才子・文必正♂が南陽に向かう途中、法華庵(お寺)の庭で春を満喫していると、焼香に来ていた才女の霍定金♀と出会う。文は霍に一目ぼれ、彼女の落としていった珠鳳を拾う。霍を落とすため、文は奴隷に身をやつし霍家へもぐりこみ霍興と改名。4ヶ月目には遂にお目通りを果たす。ある日親戚の韓家で長寿のお祝いがあると霍家総出で出かけるが、霍定金は具合が悪くなってしまう。霍夫人(定金の母)から霍定金を霍家へ送るよう言いつけられた文(霍興)は、チャンスとばかりにずっと持っていた珠鳳を蓮花に入れて霍定金に贈る。さらに実は奴隷でなく文必正であること、法華庵での出会いからずっと好きだったと表明。そして2人はお互いの将来を誓い合って終わり(親の反対とかないのか?)。
--------演員紹介---------------------------------------
秋 華...陶慧敏
  先に映画で有名になったせいか、越劇でのキャリアをあまり見ない女優さん。80年代の越劇電影『五女拝寿』の四女など越劇では脇役が中心で、何賽飛が映画・越劇両方でキャリアを確立してるのに比べ、映画よりな印象でした。しかしこの作品で見ると、エリート選抜に残っただけあって越劇もうまい!恋を取り持つおせっかいなY頭役をそつなくこなしています。越劇で脇役なイメージも、小姐役(何賽飛)と侍女役(陶慧敏)じゃ仕方ないのか。ここでの秋華役は大本を傳全香が演じており、陶慧敏は傳派なんでしょうか?

霍定金...何賽飛
 『李翠英』などで有名な張雲霞派の旦(女役)、21歳当時の出演。映画では妾、もと娼婦、ほかキレた性格の役が多い女優さんですが、越劇では意外に正統派でしかも主役が多い(『五女拝寿』など)。越劇キャリアは断然、陶慧敏より勝っている印象。80,90年代の中央電視台のお正月戯曲番組『戯曲晩会』でもよく越劇代表で出ていた。地味顔なんだけど越劇メイクとあいまると、たえなる風格。ただいつもノーズシャドーが濃いのはそのせい?

文必正...夏賽麗
 当時19歳。この人も手元にプロフィールがなかった・・・。絶対、他でも見ているんですけど。大本は陸錦花が演じた役なので、たぶん陸派なんでしょう(独断)。奴隷にしては服が豪華だけど越劇らしいのかな。秋華に助けられ、彼女を「大姐」と呼び二人の会話は聞いていて笑えます。映画では可憐・憐憫な印象が強い陶慧敏も、越劇だとこすっからいY頭がはまっていて、何と陶はそれぞれ映画と越劇での役型が反対ですね。
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 上記のあらすじのうち最後、お花を送るシーンのダイジェストがこのVCDです。越劇の創成期から演じられる伝統演目で、扮装も通常の越劇より古風。しかしこの『双珠鳳』、ダイジェストの『送花楼会』がひとつの劇として成立していて、全劇を上映することは少ないのかも。越劇史を見ても『送華楼会』で項目がたっていて、京劇の『秋江』みたいなもんか。類型は『三笑』などの一目ぼれ→奴隷に扮して女の家に潜入とか、女が落とした小物が恋を取り持つという戯曲黄金パターンてんこ盛りで他と識別しにくいのですが、このお花にアクセサリーを入れて告白、ってのは確かに特出してますね。  
# by hungmei | 2008-10-24 08:05 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(8)

楚劇『穆桂英休夫』

d0095406_22435566.jpg  武漢楚劇団演出、新編古装劇。楊門女将ものは京劇を始め、あらゆる中国地方劇に見られる演目ですが、中でも穆桂英は夫である楊宗保も舅もコテンパンにしてしまう女丈夫。個人的には楊門のほかの女性より目立ち彼女が主人公の演目も多い(『穆桂英掛帥』・・・穆桂英、元帥になる、とか)ように思います。それが「休夫」となれば、あのお強い女将軍がついに夫を離縁?と興味しんしんで鑑賞しました。楚劇は武漢をはじめ湖北省の劇のようで、こちらも初鑑賞。1997年11月、中央電視台・広東電視台。

  商品紹介

-------あらすじ-------------------------------------------
北宋の時代、宋の正規軍の楊宗保♂はふとした事から山賊の娘・穆桂英♀に出会い、一目ぼれされる。武術の面で穆桂英にコテンパンに負けた楊宗保は、穆桂英からのプロポーズを受け入れ結婚。しかしそれを知った叔父の楊延昭は激怒し、楊宗保をふんじばって連れ帰る。穆桂英はそれを追いかけ、宗保の余太君と対面。非常に気にいられるが、姑の柴郡主とは育ちが違うせいでギクシャク。また八人の嫂たちとも紆余曲折があり、ついには夫の楊宗保との関係にもひびが入って「あんたとなんか離婚してやる!」と宣言し山へ帰る。慌てた余太君、楊延昭らは総出で桂英の実家の山に迎えに来る。心打たれた桂英は離婚を取り下げ、楊門に帰ることを承諾。そして穆桂英は北宋の元帥に任じられる。
----キャスト-----------------------------------------------
穆桂英...王筱枝
自分でコテンパンにのした楊宗保にほれ込み逆プロポーズし、意気揚々と婚家に挨拶するが、育ちが粗雑なのでちょっと浮いてしまう。しかも夫ともケンカ、離婚宣言をして実家へ帰ってしまう。紅い衣装のかわいい少女といった趣。主役だけに可愛らしいですが、アップだとお顔のたるみでお年が伺えます。そこがちょっとキツイ。

楊宗保...宗 涛
楊門の九番目の息子(末っ子)。任務遂行のため穆桂英と戦うが負け、かえって相手から求婚される。野蛮な妻を必死に説得し親族と協調させようとする姿に思わずときめきました。穆桂英と並ぶと、どうも気苦労の絶えないお父さん(お兄さん)と心配かけどおしの娘(妹)って感じで、対等な夫婦というより保護者と被保護者みたい。白×青の衣装も赤の衣装がステキ。

余太君...張光明
楊門の古老で楊宗保の祖母。穆桂英を気にいらない息子に比べ、初対面から彼女を気にいり、何かと世話をやく。柴郡主との仲を仲介し、八人の嫂たちにわたりをつけ、桂英が実家に帰ると一族を引き連れ迎えにゆき、穆桂英を楊門の嫁として受け入れ元帥にすえる。ばあさんに気にいられれば万事OKか。

柴群主...張一平
楊宗保の母で北宋の皇族出身。黄色い衣装で高貴さアピール。育ちが高貴なため、野育ちの穆桂英とはじめは反目するが、余太君の取成しもあって最後は和解する(不自然なほどあっさり穆桂英に懐柔されている)。のちは八人の嫂との仲を仲介し穆桂英を助ける。

楊延昭...干或楽
余太君の息子(おい?)、楊宗保のおじ。叩きのめされた上にその相手と結婚した甥の楊宗保に激怒し、穆桂英と引き離して連れ帰るが、のちに和解する。主張は正しいと思う・・・。穆桂英の武技を認め、元帥に任じる一端を担う。

九 妹...夏青玲
ジャケットに名前があったのですが、作中そんなに目立つかというと?俳優さんが著名な方なんでしょうか。

穆 瓜...呉志偉
穆桂英の下男?丑でかわいいです。人間だけど動きはサルっぽい。

四夫人...朱金芳、八夫人...王瞼峰
それぞれ楊門の嫁で穆桂英の嫂。この2人は夫が戦死し寡婦となっている。

楊■鳳...杜順萍
余太君お気に入りの内孫(?)いつも傍らに控え、穆桂英とも意気投合する。
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 群舞があったり、アクロバットな武技があったり、アクションが派手で唄も激昂した感じが雄雄しかったです。これしか見たことがありませんが楚劇のイメージ通り。穆桂英と楊宗保の新婚ぶりは見ていて飽きないのですが、親戚との折衝だけをずーっとやっているとだんだん飽きて、後半辛かったです。姑の柴郡主との和解なんかあっさりしすぎて拍子抜けだし。その短気さがいいのかもしれないけど、いいとこの坊ちゃんと結婚したら親戚でもめるのは当然だろうよ、とどうもここでの穆桂英には同情できず。「媽媽」「奶奶」など、親族呼称が現代的でした。(時代劇ならお母さんを「娘」とか呼ぶイメージ)。
# by hungmei | 2008-10-24 07:46 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(1)
  2006年越劇100周年フェスティバル(中国越劇芸術節)の上映作品のうち、スタンディングオベーションを巻き起こしたという作品。内容は劇でよくある包公案で、京劇『秦香蓮』に基づいています(評劇の電影でも有名)。違うのは、京劇・評劇の秦香蓮が夫にすがりつくのに対し、ここでの彼女は「そんなダメ夫なんかこっちから捨ててやるわい」と法廷から立ち去ろうとするところ。マイナー劇団にマイナー俳優ながらも観客の心を捉えた魅力は「自分から夫を見限る自立した女」と、神戸学院大中山文教授の観劇記で拝見し気になっていたら、youtubeにあったので貼ってみました。



あらすじ、キャスト、スタッフ-----------------------------------
浙江省諸曁越劇団、顧頌恩作、楊小青演出
秦香蓮...楼明迪
陳世美...何恵麗

 秦香蓮♀と陳世美♂は貧乏な夫婦。子ども2人にも恵まれたが、夫は科挙を受けるため京へ旅立つ。その後夫からの便りはなく、秦は義父母を看病し看取り、苦しい家計をやりくりする。しかし遂に生活がたたなくなり、京へ夫を探しに子どもを連れ長旅に。しかし夫は状元となり、皇女と結婚し駙馬となっていた。秦は何とか面倒を見てくれと陳に談判するが、風聞を恐れた陳はお金で引取らせようとする。秦は法廷に訴えるが、駙馬とあって清廉な裁判官・包公も取り合わない。秦は「そんな夫なら初めからいなかったと思い、子どもと一緒に生きていきます」と立ち去ろうとするが、それを聞いた包公は陳世美の死刑を決める。裁判を見届けた秦香蓮は包公に一礼し、子供たちと去ってゆく。
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参考文献:
中山文(2008)『天道正義』にみる越劇の伝統と女性像、女性史学、第18号
# by hungmei | 2008-10-22 07:47 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(1)

鑑賞作品レビュー、視聴検討作品の備忘録です


by hungmei(黄梅)