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電視劇《天盛長歌》(2018)

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   《延禧攻略》などと近い時期、Netflix経由で放映されたファンタジー時代劇。邦題「鳳凰の飛翔」。架空の王朝・天盛朝のもと、前王朝・全成の公主が男装し軍隊入り、国一番の兵士になって…というと明るいアクションものかと思うが、結末全く救いがないと思うので見る予定なし。
   ただし倪妮演じる主人公の男装がはまっているのと、唐代っぽい衣装の斬新さが気になり、拾い見したい作品です。倪妮はチャン・イーモウ《金陵十二釵》がデビュー、久しぶりに見たら大きくなってたなぁ。ちょっと遠心なファニーフェイス?後は鄧沙が少しだけ出ていたからチェックしたい!

# by hungmei | 2019-06-07 06:45 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(0)

清朝「格格」の定義は

  「格格劇」=清朝公主を主役にしたコメディ時代劇というジャンルがあり、清朝宮廷劇では必ず耳にする「格格」。「う」の口の形で「が」を発音します。ゴーゴ?清朝皇族のお姫様と思っていれば間違はないですし、どれくらい日本放送やDVDで訳されてるのか実は未知なんですが、せっかくだからまとめました。

●用法1……低級な妾の呼び方
 清初からある使い方。皇帝(というかハーン)、皇子などの最低位の妾をさす。のちの位階で言うと皇帝の官女子とか。次第に皇帝妾には使われなくなり、親王の妾のみへの呼び方へ変化。

●用法2……皇帝、皇族の娘への呼び方
 これも古め。満語の音写で、皇帝の姉妹も娘も孫もみんな格格。皇族の娘も(一定資格を満たすと)格格。この大雑把なくくりから、のちには

 ・和碩格格(親王の娘、郡主に相当)
 ・多羅格格(郡王の娘、県主に相当)

 と分かれていく。清朝で皇子に生まれても親王に封じられるとは限らないので、親王→郡王→貝勒→貝子、など位階があり、皇子の娘でもそのときの父親の位階で呼び方が違うのかな、多分。格格が内輪での呼び方、公主・郡主になると正式な呼び方になります。

●用法3……皇女の呼び方
  恐らく一番時代劇で耳にする用法。皇帝子女の嫡庶に厳しくない清朝でも、一応皇女は嫡庶で正式な名前が変わる。

 ・固倫公主……嫡女、皇后所生
 ・和碩公主……庶女、妃嬪所生

  朝鮮王朝だと庶女の場合公主でなく翁主だから、清朝においては皇帝庶女でも公主ではある。しかし皇太極嫡女で和碩公主がいるし、後世では皇帝の溺愛で庶女の固倫公主も(乾隆帝末娘で惇妃汪氏所生、和珅の息子豊紳殷徳妻)。
   漢族で異性の公主孔氏(外藩王呉三桂の養女)や、皇女でなく皇帝何世孫でも場合により公主、郡主になる。和親公主(他民族や国家と和睦のためその国へ嫁す)は賜死したりと失脚した父を持つ宗室の娘が公主に封じられて行くことも多い。無情。
  

# by hungmei | 2019-06-06 15:02 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(0)

《延禧攻略》主要登場人物



 亡き姉の死因の謎を探るために出仕する主人公・魏璎珞のサバイバル物語。清中期風俗再現にこだわり、国内手刺繍も取り入れた力の入り様※。《如懿伝》との比較が楽しく並行して見ると混乱、自分用メモ。ネタバレありですのでご注意ください。

※ただしドラマ内服飾は道光朝のものらしいです。謎…。乾隆の孫世代(追記2021/06/11)。
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※選秀女
  后妃選抜の戸部主催、宮女選抜の内務府主催とあり、宗室邸の侍女も含む。そのため宮廷か王府勤めになるかは結果次第。戸部主催も后妃でなく宗室の妻妾選抜あり。
  甄嬛は前者で妃嬪候補として入宮、魏璎珞は後者で宮女として働きます。清朝後宮の特色は宮女は八旗や内務府所属(特権階級)、宦官は基本漢人。かつ宮女の定年制(二十五歳)が特徴。

  ※受験資格は旗人か包衣かだと思います汗)清朝特権階級は満州、蒙古、最後が漢族の序列で八旗や内務府所属。漢族は八旗・内務府所属か民間人かで激変。金佳氏や高佳氏など朝鮮系も。
   蒙古や漢軍八旗は清朝前夜から愛新覚羅氏に帰順したケース。包衣は満語で「奴隷」、旗人より格下。八旗は上三/下五旗があり、后妃が下五旗の場合、実家のみ上三旗へ(拾旗)。

※辛者庫、宗人府、慎刑司
 慎刑司は太監などの監督、辛者庫は奴才の刑罰、宗人府は皇族の監督。史実はわかりませんが、ドラマでは慎刑司は一時的な罰や尋問。辛者庫行は半分刑務所というか。八旗官員が罪を得ると、親族一同辛者庫所属の奴隷になるよう。

※太監
  宦官=太監のように思えますが、実際はかなり小さい時から勤めたりも。特に成人してからの切除は体への負担が大きいようです。侍童→監丞→小監→太監。かつ当時の医療から、切除手術での死亡率も高い。
  また尿毒症で死亡することも。勤めだしても排尿コントロールが難しく、老公臭い(侮蔑表現)といえばオシッコ臭いの意味。出世すれば引王侯並にに暮らせますが、そうもいかない人用に引退した宦官用の施設があった。
   跡継ぎを残せないことを選択したため、禽獣と同じ、そのため宮女はイエスの意味で「是」と言いますが、宦官はそれも許さず「嗻」と言います。成仏できないと、埋葬時木で模した性器をお棺に入れたりも。

※怡親王家/鉄帽子王/世袭罔替
   皇子は満州語音写で「阿哥(アーゴ)」、そこから親王ー郡王ー貝勒(ベイレ/ばいろく)ー貝子(ベイズ)ー…と、個人で得られる爵位は変わる。かつ、一世代下がるごとに爵位も一つ下がるので、単純に行くといずれ無位無官に。
   建国の元勲(礼親王家など)は「世袭罔替(せしゅうもうたい)」といい、特別に階級はそのまま継承することが許され「鉄帽子王」と呼ばれた。それ以降は康熙十三子の怡親王胤祥、西太后義弟の恭親王奕訢など計十二家。
………………………………………………………………
●乾隆妃嬪その他、主要六人
・魏瓔珞/飾:呉謹言
 綉女/長春宮侍婢/円明園侍婢/官女子
 魏貴人/令妃/令皇貴妃/追諡孝儀純皇后
  母を亡くし姉に育てられたが、その姉が宮中で変死。真相究明のため自身も出仕。衣装、刺繍を扱う綉坊、長春宮などを経て魏貴人、延禧宮に住む。モデルは嘉慶帝生母孝儀純皇后魏佳氏。
  《還珠格格》で趙麗娟(娟子)が演じた令妃が印象深いです。乾隆妃、また清朝后妃最多の四子二女をもうけ皇貴妃まで栄達。死後二十年で息子が即位、追封皇后へ。「私は虎」と言い放ち啖呵を切るときはさながらスケバン。

・富察・容音/飾:秦嵐
 嫡福晋/孝賢皇后/追諡孝賢純皇后
  乾隆帝の初婚の正室で、即位に伴い立后。満州鑲黄旗人。瓔珞が綉坊から大抜擢され異動した先の主君。我が子が夭折し抑うつ気味となり自殺。モデルは孝賢純皇后富察氏。
   上三旗出身かつ元配といって初婚の正室は継室らよりも格上。演じる秦嵐は《還珠格格第三部》ぶりっ子妾の知画を演じていましたが、高潔で美しく惚れ惚れ、演技派だしすごい。

・輝髪那拉・淑慎/飾:余詩曼
 宝親王側福晋/嫻妃/嫻皇貴妃/継皇后
 下五旗の満州鑲藍旗出身。善人を装うも袁春望を操り陰謀の限りを尽くし、最後は失脚。本性あらわしたときの笑顔は恐怖。
  モデルは継皇后輝髪那拉氏、従来は皇后烏喇那拉氏とされ、《還珠格格》での戴春荣老師が印象深い。諡号がなく「継皇后」。演じるのはベテラン香港女優の余詩曼。

・高寧馨/飾:譚卓
 宝新王使女/側福晋/貴妃
 皇貴妃/追諡慧賢皇貴妃
  満州鑲黄旗包衣、崑曲が得意。見るからに悪役。陰謀を巡らすも最後は自殺。モデルは慧賢皇貴妃高佳氏、もと高氏。彼女の死後、賜姓により高佳氏に。かなりの悪相なのはご愛嬌か。
   祖先は朝鮮系。「高貴妃」なのは貴妃高氏の意味。しかし包衣でもは戯曲はやらないと思う(旧中国では「戯子」と強い蔑視の対象)。演じる譚卓がすごくよかった。

・富察・傅恒/富察府三爺/飾:許凯
  富察皇后の同母弟。魏璎珞の心の恋人、仇討ちを助けてくれ、登場する女性みんなに好かれる。爾晴(喜塔腊氏)と結婚。最後は魏瓔珞を守り落命。史実での妻は那拉氏。

・愛新覚羅・弘暦/宝親王/乾隆帝/飾:聶遠
   雍正帝四子、生母は銭氏。崇慶皇太后に養育。如懿伝乾隆は癇癪持ち(独断)だが、こちらでは無表情で何を考えてるかわからない。思ったほど出番がなかった。

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●八旗
・満州、蒙古、漢軍にそれぞれ八旗
 計二十四旗

・上三旗/皇帝直属
 正黄旗……黄色の旗
 鑲黄旗……黄色に赤い縁取りの旗
 正白旗……白地(多爾袞により上三旗へ)

・下五旗/貝勒(宗室)がトップ
 正紅旗……赤い旗
 正藍旗……藍色(正白旗と入れ違い)
 鑲藍旗……藍地に赤い縁取りの旗
 鑲紅旗……赤地に白い縁取り
 鑲白旗……白地に赤い縁取り
 
※旗ごとの序列もあるらしい。
※鑲は赤い縁取り、正紅旗のみ白い縁取り。


ほかの妃嬪、皇族などはこちらから
# by hungmei | 2019-06-04 09:56 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(0)

《延禧攻略》日本放送もしくはDVD発売(してる?してない?)

  このドラマ、日本放送やDVD発売はいつかなーと思っていたら、中国Wikipediaに邦題がのっていて、「瓔珞〈エイラク〉~紫禁城にも燃ゆる逆襲の王妃~」とありました。

  これほんと?センス悪すぎる!私の(※違う)延禧攻略を汚さないでぇと悲鳴を上げそうになりました、、「宮廷の諍い女」も大概だとは思ったけど。しかも王妃じゃないし。

   誤報であってほしい(泣)以前、後宮甄嬛伝の邦題が誤って「宮廷の女諍い」となっていたりしたので、ちょっと期待。ちなみに諍い女は古いフランス映画からとったらしいです。延禧攻略のこの邦題(仮)は中身はよく表してるかもしれないけど品がない!

# by hungmei | 2019-06-04 04:59 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(0)

《如懿伝》(邦題「如懿伝紫禁城に散る宿命の王妃」)登場人物

 


2018、19年《延禧攻略》とともに最も話題となった周迅主演の清朝宮廷劇。自分視聴用メモ。ネタバレありなのでご注意下さい!

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【予備知識】
※后妃の位階
→皇后(正妻、一人)、皇貴妃(妾、一人)、貴妃(二人)、妃(四人)、嬪(六人)、貴人(以下定数・品階なし)、常在、答応、官女子

※皇后がいる場合、皇貴妃はおかないのが原則。皇貴妃は皇后不在時に後宮を統括することが多い。

そのため継皇后輝髪那拉氏(このドラマの如懿の原型)が断髪して抗議したのは、自分という嫡后がいるにも関わらず、魏佳氏(衛嬿婉の原型)を皇貴妃にしたからという説もある。

※大答応とか、学生なんて妃嬪位階名もあるらしいです。でもよくわらないので割愛。

※親王、郡王の妻妾位階
→嫡福晋(正妻、一人)、側福晋(妾、親王は四人、郡王は三人まで)、庶福晋(以下定数なし)、格格

※皇族でも爵位が貝勒からは福晋でなく嫡夫人(正妻)らしいが、ドラマではそうでもなかった。

※皇子、皇女の爵位、封号
  皇子は満州語音写で「阿哥(アーゴ)」、そこから親王ー郡王ー貝勒(ベイレ/ばいろく)ー貝子(ベイズ/ばいし)ー奉恩鎮国公ー奉恩輔国公…と、個人で得られる爵位は変わる。かつ、特定の恩恵を受けた数家以外は、一世代下がるごとに爵位も一つ下がるので単純に行くといずれ無位無官になる。

  皇女は「格格(グーグ)」、正式には嫡出なら固倫公主、庶出なら和碩公主だが、厳密でない。元に史実で乾隆七公主は固倫公主、同母妹の九公主は和碩公主。従来「和親公主」は和睦のため外藩王に降嫁し、たいてい政争に破れた皇族の娘が公主に封じられるのがオチ。

   しかし清朝の满蒙联姻に関してははてはまらず、対モンゴル政策から外藩親王や郡王に公主が下嫁(降嫁)するのが常。それも北京に公主府(公主の邸宅)を持ち夫婦で住んでいたりする。

※身分差について(非常にあやしい知識)
  おおむね、皇帝ー皇族/宗室ー旗人、包衣(特権階級)ー平民ー奴婢ー賤民

  旗人包衣までは満族、蒙古、漢族の一部、朝鮮系など。清朝成立前から愛新覚羅氏に帰順した人々。

  大多数の漢族、少数民族は平民や賤民、もとが平民でも売られて奴隷になれば奴婢となり、身代金返済まで科挙が受けられない、婚姻、職業制限などがある。高晞月が阿箬を「一日為奴終身下賤(一日でも奴隷となった者は、たとえ身分が回復・上昇しても一生卑しいまま)」と罵ったのもこうした背景。

※八旗
  清の特権階級における軍編成、かつ戸籍。どんな女子供でもどこかの旗に属する。軍服や軍旗の色も揃え、鑲は赤い縁取りだが、正紅旗のみ白い縁取り。

・上三旗(皇帝直属)
正白旗、正黄旗、鑲黄旗
・下五旗(旗主は貝勒)
鑲藍旗、鑲紅旗、正藍旗、正紅旗、鑲白旗

  后妃をだした場合、下五旗所属だとその氏族のみ上三旗に引き上げられることを拾旗という。西太后もこれ。ドラマだと高晞月が八旗包衣出ながら貴妃となり拾旗された。

  この八旗×満州、蒙古、漢軍とあるため、計二十四旗。名誉なことがあると漢軍八旗から満州八旗へ編入されることも。

※選秀女
  皇帝/宗室妻妾を選ぶ戸部主催と、宮女/王府侍婢を選ぶ内務府主催がある。前者は原則三年に一度、後者は一年に一度。受験対象は前者が旗人、後者は包衣(多分)。
   包衣は満州語の「奴隷」だが、高晞月父の高斌のような総督(一品、とても偉い)を務める人材を輩出。紅樓夢作者の祖父、曹寅も漢人包衣ながら康熙帝乳兄弟、江寧織造(高官)となった。

※宮女、太監(宦官)、慎刑司など
※受験資格
   宮女は特権階級出身。宦官は忌み嫌われることや満漢人口差から、基本的に特権階級はなれないと認識していました。しかし八旗官員が罪を得ると辛者庫奴婢になるそうで、宦官になるのかな。康煕帝は「太監最為下賤(宦官はあらゆるものの中で最も賤しい)」とのたまっているからどうなのか。

※慎刑司、宗人府
 慎刑司は奴隷対象で太監などの監督、宗人府は皇族の監督、処罰など。《如懿伝》の慎刑司は一時的な罰や尋問。罪が未確定なのに拷問で死ぬ、とかいいのだろうか。

※太監
  宦官=太監のように思えますが、実際は小さい時から勤め、太監は一人前になってから。侍童→監丞→小監→太監。かつ切除手術での死亡率も高い。
  事後がうまくいかず尿毒症で死亡することも。成功し勤めだしても老公(宦官への侮蔑表現)臭いといえばオシッコ臭いの意味。引退した宦官の養護施設も。
   最も不孝な跡継ぎを残せないことを選択したため禽獣と同じ、そのため宮女はイエスの意味で「是(shi)」と言いますが、宦官はそれも許されず「嗻(zha)」。木で模した性器をお棺に入れたり。

※清朝後宮の特色
・明の宦官跋扈の前例から、宦官は文盲であること。北京からは出ないこと。出たら死刑(事実、西太后のお気入り安徳海が北京を出て、東太后らに処刑された)。

・歴代王朝でも後宮の規模が小さい。宮女は多くて三千人、明代の十分の一。また宮女が一生奉公でなく、二十五歳を過ぎて条件を満たせば退職可能、大概結婚する。

・ピロートーク抑制か、夜伽の仕方が厳格。敬事房が御寝を管理し、夜伽に呼ばれた妃嬪は裸のまま簀巻きにされ寝室に運ばれ、制限時間付きで皇帝と性交。

  時間厳守、敬事房などの宦官が容赦なく外からお時間です!と追い立てる。場所も専用の部屋が使用され、事が済むと妃嬪も皇帝も自分の居住宮へ戻るドライさ。

※満蒙の氏名ルール
  漢族と異なり「姓」という認識は薄く、「ーー氏」いった場合、その指す範囲はより広い。かつ、個人名のみを使い、氏族名は公式な場でも必要がなければ使わない。英語で言えば「Clan」。

  「ーー那拉氏」や「ーー覚羅氏」と、末尾が同じなのは親戚みたいなもの。葉赫那拉氏の「葉赫」は葉赫部(女真族統一、後金建国のためヌルハチと激戦を繰り広げ平定された)だったから、烏喇那拉氏も「烏喇」部からきている。ちなみにどちらも部落の地名、葉赫那拉氏は葉赫河から。

  例)富察皇后の弟、傅恒は富察・傅恒、その息子は富察・福康安。佞臣で有名な和珅は録祜禄氏なので、録祜禄・和珅。

※満州八大姓
 という名前はありつつ、文献でバラバラ。

  ドラマで出たのは富察(フチャ)氏、録祜禄(ニウフル)氏、佟佳(ドンギャ)氏、伊爾根覚羅(イルゲンギョロ)氏、西林覚羅(シリンギョロ)氏、伊拉里(イラリ)氏、烏喇那拉(ウラナラ)氏、輝髪那拉(ホイファナラ)氏、葉赫那拉(エホナラ)氏、薩克遠(サコダ)氏、喜塔腊(ヒタラ)氏、他他拉(タタラ)氏、董鄂(ドンゴ)氏、索綽洛(ソチョロ)氏、赫舎里(へシェリ)氏など。

 蒙古系では博爾済吉(ボルチギット)氏、阿魯特(アルート)氏、珂里葉特(ケリェテ)氏。珂里葉特氏は他であまり聞かない。「海」氏ともいい、珂里葉特氏の最初の徽号はここから。博爾済吉氏はチンギス・ハーン弟の阿巴噶が始祖の名門で、本家は清朝でも親王に封じられ尊重された。

  満族以外でも旗人包衣はいるし、特に后妃や国母を出すと、満族風にーー佳氏、と改姓が許され、賜姓という。

 例)金玉妍のモデル淑嘉皇貴妃金佳氏は、朝鮮系包衣出身の金氏。三人皇子をもうけたことから賜姓で死後に金佳氏となった。蘇緑筠のモデル純恵皇貴妃蘇佳氏も、漢人蘇氏から蘇佳氏へ。清朝皇族は満蒙漢の血を受けた。

  噂だと百回以上あったエピソードが八十七話になっており、検閲で話数が減るのは中国時代劇の常とはいえ、それ以外の要因で大幅改変かも。セリフに違和感を覚えてネットで検索、こんな撮影済みエピソードがあった、とわかる。
 
………………………………………………………………

●乾隆妃嬪主要六人、他主要人物
・烏喇那拉・如懿(名前)/飾:周迅
 宝親王側福晋/嫻妃/嫻貴人/庶人/嫻妃
 嫻貴妃/嫻皇貴妃/継皇后
 延禧宮(東六宮)、翊坤宮(西六宮)に居住。おばの死をきっかけに、義母の録祜禄氏から「如懿」の名を下賜。モデルは乾隆の継皇后輝髪那拉氏。讒言され冷宮落ちするも、冤罪がはれ皇后に。清廉潔白だが敵には立ち向かう。
   その後蜜月を送るも、調子に乗った皇帝に諫言。禁足にされたのち永琪暗殺(冤罪)で廃后。誤解がとけ復位されるも拒絶し病死。常に冷静、果敢に諫言する姿が凛々しい。ハスキーボイスが素敵で、周迅はやはり演技巧者。

・衛嬿婉/飾:李純
 花房侍婢/大阿哥侍婢/嘉妃侍婢/衛答応
 衛常在/炩貴人/炩嬪/炩妃/炩皇貴妃
 追諡炩懿皇貴妃
  正黄旗包衣出身、はじめ宮女。昆曲がうまい。嘉慶帝生母の孝儀純皇后が原型。凌雲徹と幼馴染で求婚されるが、宮廷での栄達を選んた。しかも何度失寵しても不死鳥のように蘇る。最多の子女をもうけ皇貴妃となるも、人望薄く後宮を統括できず。
   しかし太后からすら疎まれており、任せる方も変。皇儲指名の書類偽造が露見し余罪も告発、逆ギレし「皇后こそあなたを思っているのに幽閉とは!」と悪態をつく根性は天晴。そこまで楯突いた人はいない。

・愛新覚羅・弘暦/飾:霍建華
 雍正帝四阿哥/宝親王/乾隆帝/太上皇
   生母は宮女の李金桂だが、太后録祜禄氏に養育。嫡母の烏喇那拉氏が如懿のおばのため面識が有り、正妻にと望むも却下。史実では太后実子、同母姉妹はなし。気まぐれ、新しもの好き、飽きっぽい。
    富察皇后が死去すると無子(当時)の如懿を皇后に。後には太上皇、如懿の遺品の緑梅を眺め死去。感情抑制に問題があり猜疑心も病的、後半は太后でさえ持余し気味。三阿哥と純妃はこの人が殺したも同然。

・珂里葉特·海蘭/飾:張釣甯
 宝親王府綉娘/庶福晋/海常在
 海貴人/愉嬪/愉妃
  延禧宮(東六宮)に居住。如懿の義姉妹、皇帝より誰より如懿のことが大好き。如懿に向けた「姐姐!」が耳に残る。五子永琪の生母だが、産後は自発的にお褥辞退。モデルは同名妃嬪で、綉娘(お針子)ではなく始めから妾。
  初期は高晞月と咸福宮住まいで虐待されるが、如懿の冷宮堕ちを機に権謀術数を身につける。しかも如懿のためなら凌雲徹賜死の実行役すらも厭わず。史実だと長命かつ蒙古八旗人。孫もいるし余生はのんびりできるといいなぁ。

・富察·琅嬅/飾:董潔
 宝親王嫡福晋/孝賢皇后/追諡孝賢純皇后
  長春宮(西六宮)に住む。モデルは孝賢純皇后。董潔は謀女郎(チャン・イーモウ女優)で正妻にふさわしい気品。如懿に嫉妬しつつ、名門出身の自分こそ正妻という自負から葛藤。そのドロドロは娘にも受継がれた。 
  ドラマでは悪巧みに忙しい上、生母の富察夫人がからプレッシャーをかけられ情緒不安定。臨終でも悪事への関与は否定し、如懿を継后にしないよう遺言するが…。頭は良くても要領が悪いか。史実では賢后で名高い。

・金玉妍/飾:辛芷蕾
 宝親王格格/嘉嬪/嘉妃/嘉貴妃/嘉嬪/
 嘉貴妃/庶人/追諡淑嘉皇貴妃
  大極殿/启祥宮(西六宮)。朝鮮玉氏出身で母国を背負うと自負。モデルは淑嘉皇貴妃金佳氏、本来は朝鮮系包衣出。前半の主役はこの人と言ってもいいほどほとんどの悪事に関与し、赤い衣装で目立っている。
  衛嬿婉につぎ子沢山だが、息子たちが後継争いから脱落し錯乱していく。衛嬿婉により冤罪を着せられてからはドツボに…。実は玉氏(王家?)ではないらしいが、カット部分がありよくわからない。失寵してからが見もの。

・高晞月/飾:童瑶
 高斌の娘、包衣出身/宝親王庶福晋/側福晋
 慧貴妃/追諡慧賢皇貴妃
  威福宮(西六宮)。はじめ如懿より格下の庶福晋、しかし乾隆即位後は家勢で貴妃に。序列逆転してから態度激変、皇后や金玉妍らと図り如懿いじめ。モデルは同名妃嬪。
  短慮で頭も性格も悪く、周りも貴妃だから尊重しているだけなのに気づいていない。死に追いやった阿箬の亡霊に悩まされ、皇后らから切捨てられ、死に際、皇帝に富察皇后の悪事を暴露するも無視された。


………………………………………………………………









続きはこちらから※キャストが膨大なため抜粋、でも多いです!
# by hungmei | 2019-06-03 16:55 | 2中韓古装電影・電視劇 | Comments(0)


鑑賞作品レビュー、視聴検討作品の備忘録 ※最近レビューできてません…

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