【
私の名前はキム・サムスン】(2005年韓国ドラマ) 恋人なし、無職、デブの30代女性の悲哀を描いたドラマ。主人公の金三順はださい名前がコンプレックスだが、実は腕利きのパティシエ。職を持ち自立した女性が主人公、性の赤裸々さが新しい画期的作品。イケメン年下御曹司と結ばれるあたり乙女色がぬぐえないが、職場での同年代女性との確執、「一人寝で悶々とする!」というヒロインの独白で私の心はわしづかみ。お母さんや次女のお姉さんとの女系家族の絆もナイス。
【ランラン18歳】(2004年韓国ドラマ) 韓国の本貫の元締、宗家が多く住む土地・安東。その出身でソウルのエリート検事、イドンゴン扮するお坊ちゃまと、没落したこちらも宗家の娘(今は貧乏クリーニング屋)のハンジヘ扮する女子高生が恋愛より先に結婚するラブコメ。周囲を巻き込んでの新婚同衾騒ぎが中国戯曲にも通じるのと、儒教伝統をめぐる現代諸問題を扱った点が私は好き。いつも韓服着用の安東生活に疑問だが周囲の韓国人に聞いてみたら真実らしい。
【1%の奇跡】(2003年韓国ドラマ) 『ランラン』同様、恋愛より家族や周囲のどたばたが面白いホームラブコメ。大財閥の御曹司と庶民の娘(高校教師)がふとしたことから契約恋愛をし、最後は本当に結婚する。日曜朝の放送だったらしく無害なことこの上ないが、このマンネリズムとベタベタのギャグがたまりません。ヒロインの妹が元クラスメートで貧民街からひきとったというのがすごい。ヒロインの弟役のホジョンミンがかわいい!あと「親友役」キラーの俳優さんも。
【吹けよ春風】(2006年日本DVD発売) 『ホテリア』でイケメン役のキムスンウがいかれた小説家を、韓国ラブコメの女王キムジョンウンがホステス役で彼に惹かれて行く少々頭の足らない女性を演じた映画。とにかくむちゃくちゃな筋で、ナンセンスなラブコメ。ラスト、『春香伝』で有名な観光地で二人が告白しあい、それを日本人観光客が野次馬で励ますシーンは必見。とにかくくだらないの。作中、「喫茶店」と字幕に出る綺麗なお姉さんが侍ってくれるお店が出ますが、これは韓国水商売界独自の営業形態?お昼しか営業しない様子で日本で思当たりません。
【桑の葉】(1985年日本公開映画) 『スキャンダル』『情事』でセクシー演技派女優として第一人者のイミスク出世作。日本統治下の韓国の農村が舞台。パルチザンで不在がちの夫を持つ妻が、村の男と通じ日銭を稼ぐ。しかし下男(たぶん奴婢籍)だけは頑としてはねつける、理解が難しい作品。韓国エロスの傑作と喧伝され確かにそれも大きいけど、単なる時代劇としても好きです。第3弾までありエロさだけなら3が、品質ならこの第一作が一番。