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電影『花為媒』

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1963年、長春電影製片・香港繁華影業公司作品。北方の戯曲である評劇のカラー映画で、名優・新鳳霞が主演しています。書虫で俏佳人社発行の優秀戯曲電影シリーズのVCDを購入、1200円くらいでした。このシリーズ、「優秀」と銘打ってるだけあってハズレがない!もしくは、私が本格的な舞台版よりわかりやすい映画版が好きだからかな?にしても60年代の戯曲映画って、本当に長春電影ばかりだ・・。

【あらすじ】
いとこの李月娥と王俊卿は3年前から相思相愛。しかし親は2人を引き離そうと俊卿と別のお嬢様・張五可をお見合いさせます。月娥との仲を裂かれた俊卿は病気になり、従兄弟の賈俊英にお見合いの代打を頼みます。それとは知らずお見合いに望んだ五可は乗り気、結婚までトントン拍子で進みますが、納得いかないのは月娥。結婚式に殴りこみ「新郎は私と結婚の約束をしているのよ!」。

すったもんだの末に五可とお見合し恋に落ちたのは実は俊英で俊卿は月娥を裏切ったのではないとわかり、元の鞘に納まります。ラストは李月娥/王俊卿と張五可/賈俊英の合同結婚式ですがお笑い要素が強くロマンチックさは皆無。それぞれの両親やら媒婆やら大人たちもヘンな人たちばかりです。両親達の奮闘ぶりや間抜けさもほほえましく、夫婦喧嘩のシーンなんか傑作(笑)。

媒婆に監視チャイナスターさんの『拾腕■』の講義や、金瓶梅などで胡散臭さも併せ持つ職業だと聞いていたので、やわらかいニュアンスの「媽」と呼ばれており面白かったです。煙管が媒婆の必須道具。言葉も今の普通話と近く、表現も時代劇というより現代語語彙で聞き取りやすい。唱のみ字幕ですがわかりやすかったです。北系の甲高い唱は苦手ですがこの作品は身体表現がものすごく豊かで面白くて・・。

媒婆が喧嘩する場面に至っては戯曲と思えないハイキックを繰り出すわ、お嬢様方もジュリアナ並みの扇子をもって踊るわ、戯曲にしてもオーバーリアクション。最後は花嫁2人が「私はその証拠に蓮花のハンカチがあるわ!」「私は花園で約束したんだから!」と洞房で大喧嘩。新郎組が将来尻にしかれるのが目に見えます。しかし五可役の新鳳霞と月娥の李憶蘭、ダブルキャストっぽいし厚化粧で区別がつきません。見ていると混乱します。

作品紹介とハイライトのページ
by hungmei | 2007-05-12 00:27 | 1越劇、黄梅戯、地方劇 | Comments(0)
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