『奥様は魔女』で一世を風靡し、ガンで若すぎる死を迎えたエリザベスモンゴメリー主演。最近、クリスティーナリッチが『
Lizzie Borden Took an Ax』(2014、邦題はMonster )、翌2015年にはテリビシリーズ『The Lizzie Borden Chronicles』と、立て続けにリジーを演じていますが、今回の映画は1975年公開。この流れに乗って発売されたのかな?ということで、早めにと見てみました。
【あらすじ】
19世紀末、アメリカマセチューセッツ州の静かな町フォールリバー。銀行頭取の父を持つ名家の子女リジーだが、30歳を過ぎても姉ともども未婚。姉妹の母は既に亡く、父は再婚したものの、継母を「ミセスボーデン」とよぶなど親子間はしっくりいかなかった。ある年の夏暑い盛り、メイドのブリジットが突如悲鳴を上げ隣家に駆け込んだ。なんと主たるアンドリューボーデンとその妻が刃物で滅多うちにされ殺されていたのだ。
あらすじを書くのがこそばゆいほど有名な事件ですし、視聴した感じ、至極まじめに作られた佳作という感じ。猟奇性だけ、ドラマ性だけ、と偏ることもなく、どちらを期待してもほどよくみられるエンターテイメントかつ事実(の、わかる範囲+想像)を再構築してありました。70年代のサスペンスは現代物が好きでよく見ていましたが、なんだかそれらにも通じる雰囲気で、今の時代劇サスペンスともまた違う。でもクリスティーナリッチのほうもぜひみたい!作中はリッチ版でも採用されたらしい「裸で犯行を行い斧は処分した」設定でした。これも結構きついとおもうんですが、、、、
そのまま風呂へ直行しても足跡やらなんやらで後始末が大変そうな。まあ、それはさておき、ニコールキッドマン主演『アザーズ』での不気味なハウスキーパー役、『ヤァヤァシスターズの聖なる秘密』での快活な南部婦人役など、私の大好きなフィオヌラフラナガン、テレビ人気シリーズ『かわいい魔女ジニー』での軍医で上官役ハイデンロークが助演と言うことで期待してみましたが、今のところよくわかってません(爆)ポータブルプレイヤーの画面が小さいのとperiod drama扮装でたれが誰だか。
裸で犯行とかきましたがもちろん動機にもふれていて、ここでは適齢期にリジーの縁談を許さず未婚のままであったこと、また恋愛関係になった男性とも無理矢理別れさせられるなど、父アンドリューの偏執狂的な性格にリジーが耐えられなくなったため、となってました。今なら近親相姦とかも演出で入っちゃう感じかな。個人的にはアンドリューのすごいドケチ(とても頭取とは思えない言動が伝わる)さ、姉エマの白さとリジーのグレーさの対比がものすごく、とにかくなんか変な家で変なことが起こったのねーと(ちょう大ざっば)。
後に制作されたデミル振り付けのバレエ『フォールリバー伝説』結末ではリジーの自死もしくは近いことが暗示され終幕のようですが、現実では無罪になりフォールリバーに戻る、相続した遺産で豪遊する、いずらくなると少し離れた高級住宅街に豪邸を購入して姉妹で移り住むなど、晩年まで注目されつづけたそうなリジー。最後は姉エマとも袂を分かち、女優ナンスオニールとのレズビアン関係も噂されていますか、その死までの約30年間はどんなふうに考えてたんでしょうか。