藤田あつ子『中国復讐賢婦伝』(2017)

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  タイトルの訳のわからなさと表紙の既視感はあるものの、ぶんか社様のグリム童話シリーズのおかげで藤田作品の中国話が読めるので大感謝!!!今年の9月発売、新刊です🎵

『姉妹の運』(2014)イソップ童話「ケガをした狼と羊」
 鉄板の姉妹間の嫉妬もの。ただここでは片方は遠縁の娘を養子にしており血縁は薄目です。美人で性格の悪い妹が幸せをつかむかに見えたが、、、姉の人柄の良さが、あまりにすごくて感心。妹が憎い!といってもすぐ妹の心配をしているし、重病で思うことは「夫と子どもを残して死にたくない」だし、なんだかすごく人間が出来てる。我慢しすぎなくらい!

『才子佳人』(2011)唐代伝奇・元稹「鶯鶯伝」
 戯曲の大人気演目「西廂記」の原作が原作!でもお話は短編オムニバス、いくつかの話が「礼法にもとる逢い引き」をもとに展開します。これはちょっと怖い話。

『操る女』(2015)イソップ童話「ロバとオンドリとライオン」
 採録中では最新作。漢方に詳しく料理もうまい民間の女性。その腕をいかして奉公先には苦労をしないが、その実は、、、ちょっとサイコサスペンスふう。陳皮、茯伶など、漢方好きにはたまりません。

『魔物』(2010)日本むかしばなし「河童の年貢」
  両親を亡くし従兄弟の家に引き取られて育ち、まわりからも結婚するものと思われていた娘。まるて紅楼夢を思い出す導入ながら、暗転、悲劇に、、、それも二人の純愛とかではなく、至極リアリスティック。

『恋多き夫』(2015)実在人物伝「花山天皇」  
  次々と妾をこしらえ家計を危機に追いやるバカ夫。花山天皇ってこんななの?古文でやった「花山天皇の退位」しか覚えてません。ひとまず結末がホラー。でも正妻と二姨(妾、第二夫人)にはこのまま仲良くやってほしいです。旦那は自業自得かな。三姨はあの若さで大丈夫か心配。

『青蛙神』(2010)イソップ童話「ワシとキツネ」
 どんなところにも一人はいるイヤーな噂話&ガセネタ拡張器タイプのおばさんが痛い目をみて、陥れられた若夫婦が最後は和解してハッピーエンド。人の噂はほどほどに、かつ、嘘はやめとこう。これこそ中国民話原作に思えました。

by hungmei | 2017-10-30 20:12 | 4ブログ関連書籍 | Comments(0)

鑑賞作品レビュー、視聴検討作品の備忘録です


by hungmei(黄梅)