モノクロ版「風と共に去りぬ」と呼ばれ、主演ベティ・デイビスの代表作にしてたアカデミー受賞作。1850年代のルイジアナ州を舞台に、一人の女性を通して南部の上流社会が戦争や黄熱病の流行で破たんする様を描く。ニューオリンズという場所も一緒なら、南部上流階級の勝気な美女という設定もまんま「風と共に」。設定だけに黒人はみんな奴隷、登場人物はほとんどが北部人を軽蔑し奴隷制維持賛成の南部・白人至上主義者。デイビスファンで視聴しましたが、どうも水が合わず見ながら腹が立ってきました--;他の人が見たらどんな感想か気になる。でもオハラ役の最終選考に残ったデイビスの熱演を堪能できます^^原題は聖書に登場する悪女、イザベルの意味らしい。
【あらすじ】 ニューオリンズの名家出身、ジュリー・マースデンは高慢な美女。フィアンセのディラードと参加するダンスパーティに、白いドレスという慣習を破り真っ赤ないでたちであらわれる暴れん坊。ディラードは次第に彼女のわがままに辟易、北部へ出奔し当地で結婚。婚約破棄され誇りを傷つけられたジュリーは、ディラードを取り戻そうと周囲を巻き込んだ騒動を起こす。その結果、名誉をかけた決闘で死者を出す事態となるが、そのさなかにディラードが病に倒れて・・。
「華麗なるギャッツビー」もですが、これってアメリカ魂にヒットするの?作中でH・フォンダ演じる男主人公が「主張の違うものにも温情を」と言っていますが、越えられない壁を感じる。日本の戦中もので作ったらそれこそ見られない(気がする)。静止画では好きなクリノリン、もしくはペチコートで膨らませたスカートが、動画だと非生産的すぎ。あんな拘束着をまとっているから、何でも黒人メイドにやらせるのね。結末は「風と共に」よりは好きですが、妻エイミーを差し置き、臨終の元恋人に付き添う主人公に感心はできない。黄熱病研究の野口英世すごい!と思ったのと、エイミー役M・リンゼイが気にりました。B・デイビス、若い美人の頃から意地悪顔(そこが好き)!